ジン・アーソ、BB-8、スティッチのアクリル画
3月~4月の課題、POP!のアクリル画が完成いたしました。
モチーフはこちらになります。
これはPOP!というシリーズのフィギュアで、映画のキャラクターを中心に沢山の種類があります。
用意した10種類の中から、子供達に自分の描きたいものをアンケートで選んでもらい、それぞれに描くモチーフを決めました。
★詳しくは子供達のモチーフ選びをご覧下さい。
今回はキャンバスの作品制作が初めてとなる生徒様も多かったと思いますが、それぞれ皆頑張ってくれたと思います。
今までは1ヶ月に1枚の作品を仕上げていましたが、今回は2ヶ月かけての作品です。
その為、今回はすぐに助けず、自分で考えて進められるよう工夫をしました。
失敗して学ぶ事が大切なので、僕がそれをやったら失敗するとわかっていても、一度失敗させています。
キャンバスにアクリル絵の具で描いていくので、何回でもやり直せますからね。
今後も、例外を除いて2ヶ月に1枚のペースで作品を仕上げていこうと思っています。
それでは、今回の子供達の作品をご紹介していきます。
どの作品も沢山を失敗して頑張った作品です。どうかご覧下さい。
生徒様によってモチーフが分かれていますので、モチーフ別にご覧いただけるようにしました。
また、全ての生徒様の作品を1つのブログにすると、とても長くなってしまいますので、モチーフ別にいくつかのブログに分けてご紹介いたします。
こちらのブログでは、ジン・アーソ、BB-8、スティッチのアクリル画をご紹介いたします。
尚、掲載する順番は読んでいただける方に分かりやすくお伝えできるように決めさせていただいています。
学年が前後しますがご了承下さい。
目次
ジン・アーソのアクリル画
モチーフはこちらになります。
ジン・アーソは、装飾品の多さ、台がある事などを考えると、今回のモチーフの中で難しい方に入ります。
固有色の難しさもありますね。
渋い中間色が多いので子供には作りにくい色が大半を占めています。
どういった作品になったかご覧下さい。
こちらになります。
中学校1年生の作品になります。
とても丁寧に描かれております。良く観察して細部まで忠実に描かれていますね。
微妙な固有色も上手に表現出来ていると思います。
また、影の解釈も概ね良い完成度ですね。
特に素晴らしいのは、台でしょうか。
台のハイライト(厚さの部分)の表現がとても上手ですね。
この台は三段同じ面の連続になりますが、複雑な形をしている為、観察力が必要になります。
今回のモチーフで、一番観察力が必要になる部分ですね。
適当に見ていると描けません。
観察力は画力に直接的に繋がる為、また現在の生徒様に欠けている部分でもあるので、今回このモチーフを選んだのは、観察力を鍛える目的もありました。
まだまだ、見える子供と見えない子供がいますが、全員が観察力を身に付けられるように指導していきたいと思います。
話がそれましたが、こちらの作品で素晴らしい部分がもうひとつ。
スフマートです。
★スフマートに関してはこちらをご覧下さい
スフマートを丁寧に行っている為、全体的にとても説得力があります。
こちらは難しい技術ですので、この先さらに鍛えて精度を上げましょう。
必ずできます。
BB-8のアクリル画
モチーフはこちらになります。
形は単純ですが、細かいディテールがあること、台の難しさを考慮すると今回のモチーフの中では難易度的には真ん中ぐらいでしょうか。
お腹から出ている手?をどれぐらい上手に表現出来るかによって作品の完成度が変わりそうですね。
では作品をご紹介していきます。
作品はこちらになります。
小学校4年生が描いたBB-8のアクリル画です。
全体的にとても丁寧に描かれております。
影やスフマート等、慣れないことが多い中、良く頑張りました。
特に絵の具の濃度に苦戦していました。絵の具の水加減は難しいですが、沢山失敗して覚えていくのが良いと思います。
今回とても頑張りましたね。
黒猫の美術教室に来てまだ数ヵ月の生徒様ですが、虫や魚に詳しく絵を描くのが好きな生徒様です。
虫博士の彼は、バックの色を緑で塗っています。
カマキリ色です。
鮮やかですが、派手すぎず上品な背景となっています。
BB-8とも良く合っていますね。
続いては小学校6年生の作品になります。
とても可愛いく描けていますね。
バックの色の水色がBB-8と良く合っています。
お腹から出ている手?が真正面の為難しい構図になっていますが、頑張って描いていますね。
この作品では特に台が上手です。
丁寧にグレーズを行い、奥行きを表現しているので、立体的に見えます。
良く観察して描けました。
こちらの生徒様も最初は絵の具の水加減に苦戦していたように思います。
感覚を覚えてしまうのが一番ですので、沢山失敗して感覚を覚えていきましょう。
初めてのキャンバスの作品でしたが、とても綺麗に仕上がっています。
BB-8の最後は小学校6年生の作品になります。
こちらのBB-8、よく観察して描かれていますね。形取りがとても良いです。
この生徒様もキャンバスの作品制作は初めてなのですが、下書き、グリザイユ、着彩、どの工程においても丁寧に描かれているのがわかります。
手先の器用さと集中力を発揮し、今回生徒様全員の中で一番早く仕上がりました。
絵の具の濃度も上手く調整できていたように思います。
とてもよく頑張りました。
スティッチのアクリル画
モチーフはこちらになります。
台が無いので割りと描きやすいモチーフですね。
また、スティッチにはあまりでこぼこした面が少ないので今回のモチーフの中では一番簡単かもしれません。
服を着ていないのもポイントです。
装飾品が少ない為、とても描きやすいモチーフになります。
まずは小学校4年生の作品です。
足、腕、顔の付け根をしっかり暗く描いているので、人形感が良く出ていますね。
これは、デッサンでは重要な約束事のようなもので、「ついている場所は暗くする」というものですね。
鉛筆や木炭でデッサンをするときも大切な事ですが、着彩する際も勿論同じ考え方をします。
こちらの生徒様はもう長く教室にいるので、そういった約束事も理解しております。
理解していても自信が無く、技法を使えないケースが見受けられたので、失敗を恐れず自信を持って描くともっと良くなります。
自分で作った余計な障害がなくなり、さらに良い絵が描けるようになります。
教えた事は絵を描く際に必ず役に立つ事ですので、あとは自信を持って描くだけです。
過信では無く自信を持つ事を意識しましょう。
必ずできるので、自信を持って!
続いては中学校1年生の作品になります。
こちらの生徒様は、教室2回分しか時間が取れず、ものすごい急ぎ足で描いています。
ほとんどの生徒様がグリザイユを行ってから着彩に入っているのに対し、こちらの生徒様はグリザイユ無しで着彩に入っています。
そのため、今回はデッサンの見方や要素をあまり指導出来ませんでした。
★グリザイユに関しましてはグリザイユで明暗を表現しようをご覧ください。
時間がない中、集中して良く描いてくれたと思います。
着彩に関しては、3時間のみです。
また、こちらの生徒様は美術指導をまだあまり行えていないこともあり、基礎を教えながら進めていきました。
そのため、更に時間がありませんでした。
先程ご紹介した「ついている場所はしっかり描く」など、作品として成立させる最低限のラインの知識を教えて描いていただきました。
作品に関しては、本当に良く頑張って描いたと思います。
バックに赤を選択したのも、彼女の明るい性格を表しているようで素敵です。
ちょこんと立っている姿が可愛いですね、影の場所も良いと思います。
今回は急ぎ足になってしまいましたので、次回の作品はもっともっと専門的な指導をして、余裕を持って完成させたいですね。
スティッチ最後の作品は、中学校2年生の作品になります。
全体的に綺麗に描けていますね。
彼女はキャンバスに描くのが初めてでしたが、面の認識や形の意識などの理解力が高いので、とても説得力のある作品になっています。
面が変わる場所(厚さ)をしっかりホワイトを使い、調整をしていますね。
空間を意識して、暗さを表現しているのも、好感が持てます。
影のスフマートも頑張って行っています。
あとは精度の問題で、このまま続ければもっともっと良くなりますよ。今後の成長が楽しみです。
今回はとても良く頑張りました。
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