りんごのデッサン完成
こんにちは。
増税にも負けず、お値段据え置きで頑張る 黒猫の美術教室です。
モチーフ、画材代、施設費その他諸々打撃を受けますが、行けるところまで頑張ります。
本当にどうしようもなくなった時は、その時に相談します。
さて、りんごのデッサンもいよいよ最終段階となりました。
過去2回のりんごのデッサンの様子は↓からご覧下さい。
★デッサン力強化
★りんごのデッサン - レベル2
ここまで良く頑張りましたね。
今回は「レベル3」、いよいよ仕上げです。
まずは、りんごのデッサンレベル3に必要な事をみてきましょう。
りんごのデッサン仕上げ
ポイントは以下の3つです。
①トーンの幅を広げる
②りんごの描き込み
③向き合う事
子供達にはこれらを説明して描いてもらいました。
1つずつみていきましょう。
まず、①のトーンの幅を広げる
デッサン初心者はトーンの幅が狭いです。
あえて「色」と言いますが、この色の幅が広ければ広いほど、表現できる幅も広がります。
黒から白までにある無限のトーンをどこまで出せるかがポイントです。
また、りんごには様々な固有色が存在します。
例えば「りんごは何色ですか?」と質問すると「赤」と答えますが、それ以外にも黄色や緑色、茶色など様々な色が存在します。
これを、デッサンにした時に何色が一番濃くて、次は何色で…と考えなければいけません。
★固有色については固有色についてをご覧ください。
慣れてくると考えなくてもわかるのですが、うちは子供の絵画教室ですのでここの説明がなかなか苦労します。
僕なりになるべく分かりやすい形で、工夫して指導させていただいておりますが、どうだったでしょうか、、、。
さらに、固有色にとらわれると造形的な陰影が不十分になります。
造形的な陰影と固有色の色を同時に考えて描く必要があるため、とても難しいです。
子供達がパンクしないように、焦らず少しずつ教えています。
②りんごの描き込み については、そのまま、どれだけりんごに近づけるかがポイントです。
とにかく観察して、りんごの造形的な特徴や模様などを描き込む作業です。
初心者は描く事よりも、観察する事に集中しましょう。
そのものの特徴もわからないのに、描ける訳がありませんからね。
絵が苦手な人の特徴は、観察力が無い事が原因の場合が多いです。
上手に描けるように、とにかく観察してみて下さい。
何か新しい事を発見できるはずですから。
ここで、観察力クイズをします。
皆様が普段どれほど注意深くものをみているかのチェックです。
こちらのC-3POをご覧下さい。
一ヶ所、本当のC-3POと変えている部分があります。
考えてみて下さい。
分かりましたか?
正解は「足の色が違う」です。
左のC-3POが本当のC-3POです。
これ意外と皆勘違いしていますよね、全身金ぴかのイメージがありますが、実は片足がシルバーです。
見ているようで意外と見ていないものです。
そもそもC-3POを知らない?
そんなあなたの為にもう一問です。
のび太君です。
皆様ご存知ですね。のび太君に一か所手を加えて変えております。
どこが通常ののび太君と違うか考えてみましょう。
どうでしょうか?わかりましたでしょうか。
正解は「本当ののび太君には寝ぐせがある」です。
左ののび太君がいつもののび太君です。
難しかったですね。
観察力を鍛えると絵を描くのが上手になります。
まずは観察することから始めましょう。
③の向き合う事ですが、これはりんごと向き合うという意味もありますが、自分自身と向き合う事を意味します。
正直これが一番大事だと思います。
これがないと①と②をクリアする事は困難になります。
「自分自身と向き合い、自分の今の限界まで描く」
途中で諦めてしまうと次描く時もそこ止まりになります。
限界と向き合うと、次描く時には不思議とその限界の先が見えます。
さらにその先の限界と向き合うと、さらにその先が…
終わりがありません。
子供達には難しいお話ですが、とても大事な事なので説明しています。
精神論か…と思われるかもしれませんが、これは実際僕がここまで絵描きをしていて思う事です。
他の分野ではライバルなど競う相手がいますが、美術の世界では自分自身と競う事になります。
「自分と向き合う」大切な事です。
性格などにもよると思いますが、やはり努力出来る子は強いです。
まぁ、小さい子もいますので少しずつ、少しずつ伝えていきます。
りんごのデッサン完成
さて、ここからは完成した子供達のりんごのデッサンをご紹介させていただきます。
本当でしたら全ての子供達の完成作品をご紹介したいところではありますが、またブログハイになってしまいますので、今回は僕が観て頑張っていた生徒様や完成度の高いデッサンをご紹介していきます。
普段あまり中学校の生徒様の作品をご紹介出来ていないので、そちらを多めに紹介しますね。
尚、紹介したいけど、撮影に失敗して画像が無い生徒様の作品もありまして、それに関してはもし後日撮影出来ましたら追記という形でご紹介出来たらと思います。
ちなみに作品に関して、僕は全く手を加えていません。
物凄く口では言っておりますが、子供達が頑張って描いております。
本当に良く頑張っていましたので、どうかみてあげて下さいませ。
まずは、小学校三年生のりんごのデッサンです。
デッサンは今回が3回目となります。
とても上手に描けていますね。
この生徒様はとても集中して描いてくれます。
長時間、席を立たずに頑張って描いています。
過去三回のりんごのデッサンをみてみて下さい。
成長していますね。頑張ればその分自分に返ってきます。
これからも頑張って下さい。
続いても小学校三年生の生徒様です。
沢山観察して描いていますね。
この子は黒猫に来てから一年以上経ちます。
家でも描いていますので、とても上手です。
因みに本気を出せばもっと描けます。
集中して描けるように、頑張ったら「黒猫チャンス」なるゲームが出来る等、色々と工夫をしていますが、まだまだ工夫しないといけないですね。
これは僕の責任でもありまして、もっともっと努力しないといけません。
もっと子供達が楽しく美術を学べるように頑張ります。
今新しい事を考えていますので、近々出来ると思います。
小学校5年生のりんごのデッサンです。
この子は本当に上手になりました。
真面目で素直な性格で、ぐんぐん成長しました。
とても丁寧で好感が持てるデッサンです。
ここをこうした方が良くなる…というのはありますが、今回はやめておきます。
ここまでの成長が嬉しいので。
お父様、お母様褒めてあげて下さい。
僕があれこれ言うよりも、本人はそれが一番嬉しいので。
良く頑張りました。
中学校一年生のりんごのデッサンになります。
形を良くみて描けています。
形に関しては、今回の全ての生徒様の中でも頭ひとつ抜けているかな…と思います。
へたの部分を明るく描いていますね。
キアロスクーロのような光の扱い方です。
因みにキアロスクーロは僕が最も得意とする表現方法のひとつです。
長く教えていると似てくるものですね。
基本をマスターしたら、是非自分の絵を追及して下さいね。
こちらも中学校一年生のりんごのデッサンになります。
他の生徒様と少し違う鉛筆さばきです。
これは、個性なので伸ばしてほしいと思います。
とても滑らかなタッチで微妙なトーンを表現しており、りんごの固有色を感じさせてくれます。
赤、黄色、茶色など、その微妙なトーンを上手に表現出来ていますね。
美味しそうです。
中学校二年生の生徒様のりんごのデッサンです。
こちらの生徒様も最近入ったばかりの生徒様です。
今回特に成長が凄かったので、ご紹介したいと思います。
まず最初のデッサンです。
みせるの嫌だよね、ごめんね。
次のデッサン。
最初のデッサンよりも、形を上手にとらえています。
今回のデッサンです。
ゴツゴツした質感が伝わります。
描き込みも頑張っていますね。
素直で吸収が早いです。
今後の成長も楽しみです。
期待しています。
最後に黒猫の美術教室 助手のりんごのデッサンです。
現在、事務手続き等もお任せしている助手ですが、僕が師匠から免許皆伝をもらった後、最初に教えた生徒の一人です。
全くの初心者でしたが、まっさらな状態から美術の基礎を学び、今ではとても上達しました。
参考になると思いますのでご紹介いたします。
とても綺麗なデッサンですね。
全てにおいて丁寧です。
絵には性格が出ると言われますが、真面目な性格が現れているようですね。
黒猫の美術教室の助手として、子供達のサポートをしてもらうこともあるのですが、恥ずかしくない画力になっています。
さて、次回はレベル4になります。
モチーフを増やします。
今回のりんご+もうひとつのモチーフを描いてもらいます。
今回お休みした生徒様もいたので、難しい生徒様もいますが頑張りましょう。
なかなかお伝えする機会がなかったのですが、振替について少しお話いたします。
黒猫の美術教室は振替制度を設けておりますが、正直なところを申し上げると、お休みする事はあまりお勧めできません。
振替はあくまでも救済措置でありまして、その時(その回)にしか詳しい説明が聞けないということも出てきます、、。
その逆に、振替により同じ説明を2回聞くということも生じてしまいます。
これから、風邪やインフルエンザが流行る時期ではありますが、体調管理に気を付けて、皆元気に来てもらえたらと思います。
僕も毎年風邪をひくので、気を付けたいと思います。
さて、もうひとつのモチーフとは何でしょう。
予想している子もいるでしょうか。
モチーフが2つになると難易度がまた1つ上がりますよ。
でも、レベル3のりんごのデッサンをクリアした皆なら大丈夫です。
次回、楽しみにしていてください。
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