公募展(美術団体)について2

黒猫

こんにちは、黒猫の美術教室です。

11月10日~「現代童画展」が始まります。

現代童画展とは、僕の所属する公募団体「現代童画会」の展覧会です。

準備も終わり、あとは展示するだけ…なのですが、1つお知らせがあります。

あ、その前に「公募団体」について知識があった方がいいと思いますので、先に↓をご覧下さい。

公募展(美術団体)について

 

ルーヴル美術館

このように、公募団体、美術団体はピラミッド構造になっています。

皆が絵描きとしてやっていくなら「美術団体」に所属するか、「無所属」のどちらかを選ぶ事になります。

「美術団体」を選ぶと、色々なしがらみもあります。
例えば、画壇の上の人の意見や先輩の意見はかなり影響力があるのです。

また、基本「絵描き」で組織されているので、個性豊かであり、変わった人も多いです。

一番のメリットとしては、自分の絵を多くの人に観てもらえる機会があるということです。

人に観てもらう機会がないと、独りよがりな絵になってしまうと思うので、これはとても大きいです。

団体に所属しているという安心感もあります。

また、交遊関係が広がったり、仕事のチャンスに繋がったりという部分も良い点です。

交遊関係に関しては、僕はとても恵まれていて本当に有り難いです。

 

無所属

逆に、「無所属」を選ぶと、完全に自由です。

僕は無所属で画家をした経験がありませんが、とにかく自由です。
その代わり、全て自分でやらなければいけません。

皆が将来絵描きになったらどちらかを選ぶでしょう。

どちらでも良いのですが、もし「美術団体」を選んだら、皆は僕の弟子なので「現代童画会」に入る事もあるかもしれません。

師匠が同じ会にいると色々と心強いですから。
嫌な話ですが、、優遇される事もあるでしょう。

僕の場合は、若い頃 完全に調子に乗っていたので、師匠とは違う会を選びました。

「腕試し」という、若気のいたりで。

でも、「現代童画会」に入ったことは後悔していません。

まぁ、どちらにするかは自由です。

「美術団体所属」が正しい絵描きの道だとは一概に言えないので。

誘うことも強制もしないので、自由な選択をしてもらいたいと思います。

ただ、もし「現代童画会」を選んだら面倒見ます。
見たくない世界も沢山見る事になるので、覚悟は必要ですよ。

ちなみに僕は「師匠」という柄ではありませんので、友人のように付き合いましょう。

僕は「横須賀美術協会」にも所属しています。

横須賀の美術団体です。
現在でも所属しているのは弟子の為です。

ここ数年は忙しく、審査にも顔を出していない幽霊部員なのですが。

 

トロフィー

どこまで書いていいかわかりませんが…。

生徒の皆のために、「賞」について少し話します。

公募団体の賞は原則、一度獲った賞よりも上の賞しか獲ることができません。

例えば、僕は現代童画会で、坂出市長賞まで獲っているので、それより上の賞しか獲れません。

坂出市長賞の時と同じぐらいの投票数が入ったとしても「賞候補」止まりで、受賞とはなりません。
これ、かなりシビアな世界なんです。

確か、僕はあと3つぐらいしか獲れる賞がないはずです。

昨年受賞したので、今年も続きたいところですが、厳しいですね。
年齢もかなり若い方だし、受賞するのはとても難しい状況です。

所属年数なんかも、ひとつの要素になることもあります。
僕はかなりのスピード出世だったので、それも難しい理由のひとつになりますね。

こればかりはどうにもならない事なので、、、先に進みます。

もう一つの所属団体「横須賀美術協会」の最高賞は「YB賞」というものです。

これは、二回いただきました。

 

確か、横須賀美術協会79年の歴史でYB賞を二回とったのは僕含め三人しかいないはずです。

 

…。


…自慢みたいになりました。

いや、自慢したい訳ではなくてですね、正直そんなもんどうでもいいんですけど、皆なら将来それぐらいいけるよ、と言いたい訳です。

是非皆は三回とってみて下さい。
三回とったのは僕が知る限りいないはずです。

そういえば、横須賀総合の美術部が毎年のように出品していますね。

 

横須賀では美術に力を入れている高校ですので、うちの教室からも横須賀総合に入る子もいる事でしょう。


現代童画会の絵

絵画作品

現代童画展の話に戻りまして、画面が少し反射してしまいましたが、今回出品した絵をご紹介します。

名前は「グリア」

サイズは1800×900です。でかいです。

実はこれ、見ての通り横長の作品な訳ですが、事態が急変しました。

上の方から「縦の方がいいんじゃない」というお言葉をいただきました。

 

絵画作品

こちらです。

正直なところを言うと、半年間、横で向き合ってきた絵なので、考える時間をいただき、ゆっくり考えたいたいと思いました。


現代童画展は、総展示数が600点以上にも及ぶ大型の展覧会です。

部屋は1室から16室まであります。

その中で第1室というのは特別で、基本的に常任委員や委員でなければ通常飾られることはありません。

常任委員や委員であっても、展示数に限りがあるため、なかなか飾られないというのが現状です。

そんな中で、僕の絵は昨年も第一室に展示していただけました。

僕の絵は写実の要素も強いため、昔は「現代童画」として受け入れてもらえるかどうか不安な部分も大きかったのですが、第一室に展示していただけるというのは、この「現代童画会」に受け入れていただいているという答えだと感じています。

とても光栄なことです。

横と縦、半年間この絵と向き合ってきた僕の正直な気持ちとしては、横でしか成立しない思いもあります。

しかし、団体としての展示ということ。第1室はこの展覧会の顔でもあります。

会としての観せ方というのもあるのかもしれません。

仲間や先輩の意見も聞いたところ、好みは人それぞれで分かれましたが、「縦、横、どちらもそれぞれに良い」と言っていただけることが多かったです。

横で描いていた作品が、向きを変えても評価いただけていることにはとても驚いています。

今回はたぶん縦での展示となります。

ぜひ実際にご覧になり、できましたら、縦、横、両方で観ていただけたらと思います。

 

おばたのお兄さん

横で見る際は、ぜひこのようなポーズで見ましょう。

せーの!

「まーきのっ!」



黒猫の美術教室 トップページへ戻る

2019年11月06日