ねずみのデッサン
こんにちは、黒猫の美術教室です。
5日の文化会館での開催につきましては、急な場所変更となりご迷惑をお掛け致しました。
場所変更により来たくても来られないのではないかと心配していた生徒様も正直おりました。
普段徒歩の生徒様がご家族の方の送迎で来て下さったり、文化会館の急な坂を徒歩で行き来して下さったご家庭もありました。
少人数での開催も覚悟していましたが、3分の2以上の生徒様がお越し下さり、本当に感謝いたします。
ありがとうございました。
午前中はお休みの生徒様が多く比較的少人数での開催となりました。そのため、一人一人にかけられる時間を多くとることができ、より細かい説明が出来たかなと思います。
お昼と夕方に関しましては、殆どの生徒様が来てくれて2時間半程度で完成いたしました。
午前中と同様、細かい部分まで、妥協せず指導させていただきました。
今回のモチーフは皆楽しんで描いてくれていたように思います。
今回覚えたことを今後も意識して描いてみてくださいね。
皆とても良く頑張りました。
そんな中、今後の開催については目処が立たないという状況にあるため、子供達それぞれに宿題を出させていただきました。
直接お話しできた保護者の方もいらっしゃいますが、当面の間、メールや電話などでのご指導をさせていただきたいと思います。
保護者様のご協力が必要になります。どうか、宜しくお願い致します。
写真に撮って送ってください。
アドバイスします。
時間のあるときの対応となってしまいますが、頑張ってみていきたいと思っております。
夏休みのポスターなどのお話も少しずつ出来たら良いなと思います。
さて、最近ずっと布を描いてきて、子供達も疲れてきたのではないかと思いますので、今回は違うものを用意しました。
子年(ねずみ)ということで「ねずみスペシャル」と題し、有名ねずみを3匹集めました。
3匹の中から好きなねずみを選び、デッサンをしてもらいました。
完成した作品をご紹介いたします。
まだ完成していない子は、完成次第、追記という形で別途掲載いたします。
また、今回はかなり長いブログになってしまいましたので、もくじを用意しました。
どうぞご利用ください。
もくじ
1.ねずみ達
9.まとめ
ねずみ達
まずは、モチーフのねずみ達をご紹介いたします。
トップレベルの認知度を誇るこちらのねずみから。
●ッキー
いきなり伏せ字になりましたが、お察しいただければと思います。
●ッキーは、長きにわたりねずみ界の頂点に君臨している不動のねずみですね。
自らの王国を世界中に持ち、その風格はまさにねずみ界の王様です。
ここではねずみ王と呼びましょう。
ピカチュウ
続きましまて、ねずみ王にも匹敵しそうな勢いのあるねずみ。
夏にはみなとみらいのイベントで大量発生しています。
目を離せない存在感となった日本生まれのピカチュウです。
黄色の愛らしい姿からは想像できない程、恐ろしい電気を発生させます。
フレデリック
日本では認知度の低いフレデリックですが、世界的にはとても有名なねずみです。
小学校で習う「スイミー」の作者、レオ・レオニ(オランダ)の代表作、「フレデリック」に登場する主人公のねずみです。
若干眠そうではありますが、外国のねずみらしく、一輪の花を持つ姿が紳士的に見えます。
今回はじめましての子供達も多かったのではないでしょうか。新参者枠でモチーフに選ばれました。
さて、前置きが長くなりましたが、ここからは作品ご紹介していきます。
子供達は、どのねずみを選んだのか。そちらも合わせて楽しみにご覧ください。
年齢順にご紹介していきますのでモチーフ順はバラバラです。
新三年生のデッサン
新三年生のピカチュウのデッサンです。
前回の布デッサンでもご紹介しましたが、教室へ来てくれて一年半以上の生徒様です。
ずっと基礎を積み重ねてきた彼女は、最近の成長が著しいです。
急がず、少しずつ着実に教えてきたことが間違いではなかったと実感させてくれます。
ピカチュウの形取りなどを見ると、目が鍛えられているのが伺えます。また、低学年ながら繊細な技術を習得していることが見て取れます。
傾いて見えると思いますが、実際のモチーフもしっぽの重さで傾いています。
こういった部分を描写できるのは目が鍛えられている証拠です。
今後、黒猫の美術教室内でもトップクラスの画力に成長するのではないかと大きな可能性を感じさせる成長です。
新四年生のデッサン
新四年生のピカチュウのデッサンです。
こちらの生徒様も教室へ来てくれて一年半以上立つ、古株の生徒様です。
集中力にばらつきはあるものの、着実に積み重ねてきた経験があります。本気の実力を僕は知っています。
やる気を出せば、かなり上手いです。
今回のデッサンは、先程の生徒様同様かなり目が鍛えられているのが伺え、繊細な鉛筆さばきです。
形の狂いはほとんどなく、正確にピカチュウを捉えています。
あとは回数をこなすだけです。
先程の子同様、いずれ黒猫の美術教室でもトップクラスの画力となると感じます。
また、いつも保護者様のご対応には大変感謝しております。
お応え出来るように、僕も声かけ頑張ります。
新四年生のフレデリックのデッサンです。
真面目な性格とひたむきに描く姿勢があり、成長は著しいです。
フレデリックの形は比較的シンプルなものですが、付属品などを考えるとピカチュウよりも若干難易度は高いと思います。
フレデリックが持っている花にご注目下さい。
美術を学んでいない普通の小学生はそのまま描きますが、こちらの生徒様は花びらを【面】で捉えています。
僕がいつもしつこく【面】【面】いうので、頭に入ってきているんだと思います。
これからも頑張って描けば、かなり上手くなる子です。成長が楽しみです。
こちらの生徒様も比較的新しい生徒様です。
後ろ向きのフレデリックさんのデッサンですが、独特の哀愁があります。
とても明るく、黒猫の美術教室ではムードメーカー的な存在です。
こういった子がいると、僕も大変助かります。
耳の【面】の取り方から【面】の認識が高い事が伺えます。順調に理解してくれています。
現在は、先程の子同様声かけをして自身で【面】を探すようにトレーニングしているので、いずれ自身で気がつき【面】を描けるようにしたいと思っています。
基礎がとても大事ですので、焦らずしっかりと身につけていきましょう。
感覚が良い子なので、これからが楽しみです。
新五年生のデッサン
新五年生のピカチュウのデッサンです。
今までご紹介してきた生徒様は全員女子でしたが、こちらは男子の生徒様。
ポケモン好きですので、即ピカチュウさんに決まりました。
厚さや前後関係の表現も良く、とても上手に描けています。
真面目な子なので、僕が声かけ(答えではなく本人から気がつくように)すると、毎回ちゃんと考えてこなしてくれます。
あくまでも男女で比較するとですが、男子は筆圧が強かったり筆圧のコントロールが難しいケースが多いです。
その分力強いデッサンを描いたりします。
当教室では、古典美術の繊細なデッサンを指導させていただいているので、毎回筆圧に関して声かけをさせていただいています。
そのかいもあって、今回はかなり繊細な筆圧で描いてくれました。
今回のデッサンで覚えたことを忘れずにこれからも描いてくれたら嬉しいです。
新六年生のデッサン
次からは新六年生のデッサンです。
黒猫の美術教室でも、長く在籍している子が多く、かなり手練れが多い学年です。
まずはこちらの生徒様から。
今回、とても繊細な筆圧で丁寧に面を描いてくれていました。
全体的にもうワントーンあげて欲しかったので指示を出したところ、時間内に間に合わず、次の時間が始まるまでの間、頑張って描きました。
お父様、お待たせしていまい大変申し訳ありませんでした。
紙に対して斜めにモチーフが入っているのは、ピカチュウのしっぽが重く、後ろに重心がかかってしまっていたためです。
偶然の傾きではありますが、なかなか面白い構図であり、魅力ある作品になりました。 しかし、描きにくくなるので、かなり難しかったのでは?と思います。 良く頑張りました。 グラデーションなども、丁寧で上手です。
続きまして、新六年生のデッサンです。
形取りの正確さ、【面】の認識など申し分ない出来です。
ぬいぐるみの質感の表現なども、好感が持てますね。
これからやる部分としては、細かいディティールや今出来ている事をより高い次元で表現する事です。
基礎が出来つつありますので、ここからは、今まで学んだ事の応用がほとんどですので経験の数をこなすだけです。
小学生のうちに、基礎を覚えてしまえば、そこからは絵を描くのが楽しくて仕方なくなるはずです。
さらなる成長期待しています。
黒猫の優等生です。
どんなモチーフも、わりと高いレベルで描きます。
今回は後ろ向きのフレデリックさんですが、上手に描けていますね。
面の捉え方が上手く、器用に繊細な線を描けるのが強みだと思います。
今後もさらに精度を上げていきましょう。
こちらの生徒様のお姉ちゃんですが、いつも妹の良いお手本となり、妹もお姉ちゃんを尊敬しているのがわかります。
これからも黒猫の美術教室では難しい事をやりますが、二人で頑張って乗り越えていってもらいたいと思います。
比較的新しい生徒様です。
こちらの生徒様は夕方のクラスの生徒様で、上手な中学生の子のデッサンを参考にしながら頑張っています。
年齢関係なく、誰とでも仲良くできる明るい性格で黒猫のお姉さん達ともとても仲良くやっています。
真面目で言われた事は出来るので、基礎を少しずつ覚えてきている感じです。
今後が楽しみですね。
僕の予想では、かなり伸びる子だと思います。
新中学校一年生のデッサン
いよいよ中学生です。
小学生のデッサンも良い出来ですが、ここからさらにレベルが上がってきます。
まずは、こちらの生徒様です。
ピカチュウさんのぬいぐるみの実物感や存在感が伝わる、とても良いデッサンです。
絵からは、ぬいぐるみの重さも伝わってきます。
あとは、グラデーションや描き込みの精度を上げる事が課題となりますが、中学生一年生であること、実質二時間半程の時間では十分な出来だと思います。
上手に描けています。
いつもとても綺麗なデッサンを描く子です。
繊細な鉛筆で丁寧にグラデーションを描いています。
真正面のデッサンはなかなか難しいものですが、上手に描けています。
おおまかな基礎は頭に入っていますので、今後は数をこなして精度をさらに上げていきましょう。
自身より年齢の低い子を気にかけてくれる場面も度々みられ、いつも助かっています。
おとなしい子ですが、着実に描いていく優秀な生徒様です。
浮いている腕の影や、厚さの表現、質感の表現など細かいディティールがとても好感が持てるデッサンです。
今後は色の幅を沢山増やしていく等、次の段階を教えていきたいと思います。
彼女の真面目な性格は美術を学ぶ上でかなり+になります。
今後もっともっと伸びるはずです。
話が少しそれますが、美術とは本来「好きに描いていいんだよ。」と個性重視のそれとはかけ離れているものです。
基礎があり、技術が必要なものです。
特に最初は覚えなければいけない事が多く、つまらないと感じてしまう子もいるかもしれません。
我慢強く絵を描くのが好きな子でないと、なかなか厳しいでしょう。
なので、教室へ入会していただく前に必ず「絵を描くのは好きかな?」と子供に聞いています。
結局どれだけ積んできたかが大事な世界です。
そういった人が残る世界です。
最近教室へ入ってくれた生徒様です。
彼はとても明るい性格で、夕方クラスのムードメーカー的な存在です。
いつも助かります、ありがとう。
絵を見るとわかると思いますが、まだ形をとった段階の途中の絵ですね。
形取りは思ってた以上に上手にできました。
全体的に良いのですが、花の部分が特に良いです。花の裏側から茎にかけての描き方、素晴らしいです。
フレデリックの顔も何度も確認して描いていました。
まず最初にクロッキー帳に描いて練習をしたのですが、助手がそれに手を加え、明暗をつけて教えてくれていました。
本番のケント紙は描き途中で終わってしまったので、お休みの間にご自宅でもできるようにとのことです。
トーマスらしき落書きは気にしないでおきましょう。
新中学校二年生のデッサン
新中学校二年生です。
とても丁寧なデッサンです。
ぬいぐるみの質感も上手に表現できていますね。
綺麗に描けていますが、次の段階はトーンの幅を増やしす事(特に暗いトーン)です。
ゆっくりやっていけばいいと思います。
焦っても良い結果は得られないので、これまで通りマイペースで。
続いても新中学校二年生のデッサンです。
美術を学ぶ姿勢が素晴らしい生徒様です。
上手に描けていますね。
とても真面目な子で僕の言ったことを、着実にこなしてくれるので、これから鍛えてもっともっと伸びると思います。
今後は個々の【面】の認識や癖などを少しずつ修正していきたいと考えています。
中学校二年生のデッサンではかなり上手なので、焦らずにやっていきましょう。
また、お母様にはいつもお心遣い大変感謝しております。
子供の習い事は、生徒様との関係性は勿論のこと、保護者様との関係性も大切だと考えております。
僕も美術の指導、サポート頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
新中学校三年生のデッサン
新三年生のデッサンです。
色々ありますが、基本的には上手に描けています。
約二時間半ですからね、これだけ描ければ良いと思います。
特に形をとるのは、なかなかの腕前です。
指の部分は、かなり難しい角度ですが、良く形を捉えていますね。
「色々」の部分は、まとめて言うと細かいディティールの部分です。
グラデーションやトーンの幅などはまだまだ苦手な部分なので、今後そちらの指導を中心にしていきます。
まぁでも、この2つはすぐに出来るものではなく、徐々に目を鍛えて腕を鍛える部分ですのでゆっくりやりましょう。
とても気が利く優しい子なので、他の生徒様の事を気にかけてくれたり、とても嬉しく思います。
いつもありがとう。
保護者様にも大変お世話になっております。
先日は、マスクを教室にと持ってきてくださり大変助かりました。
品薄で購入しにくいものですので、ご家庭の貴重な分を分けていただいたのだと思います。
お心遣いが本当に嬉しいですし、とても助かります。
いただいたマスクは皆で大切に使わせていただきます。
続いても新三年生のデッサンです。
彼女はいつも繊細なデッサンを描くのですが、今回は割りと大胆に描いていると思いました。
でも、【面】の認識や形取りの正確さは、さすがです。申し分ない出来となっています。
上手に描けています。頑張りましたね。
さて今回のモチーフ、実はこれ本気で描くと難しいです。
特に難しいのは、布と同様に【面】の変化がとても緩やかな為、【面】を探しにくい所にあります。
毛に覆われている分、布よりも難しいかもしれません。
でも慣れてくればこちらの彼女のように【面】を探して描けるようになります。
そういった頭になるんです。
まず物体を見たら、自然に【面】を探すようになります。
そうなれば、こういった【面】が見つけにくいモチーフでも簡単になります。
まとめ
今回のねずみスペシャルは、一回限り、二時間半での授業といたしました。
僕的には、皆が一度の教室でどれぐらい描けるか見てみたかったというのがあります。
まだ完成しなかった子はこれからお家で描いてもらって、それから掲載いたします。
何名かいるので、完成次第追記します。
保護者様には直接お話させていただきましたが、写メのご協力どうかよろしくお願いいたします。
また、描いていて分からない部分が出たら気軽にご相談下さい。
分からないままにするのは良くないので。
さて、皆様もうお気づきの事と思いますが、●ッキーを選んだのは一名のみでした…。
集計
1位ピカチュウ(8名)
1位フレデリック(8名)
3位●ッキー(1名…)
いつのまにか、ねずみ界には世代交代がおきていたようです。
同率1位でピカチュウとフレデリックです。
フレデリックの健闘ぶりがすごいですね。
女子から可愛いとの声が多く、意外と人気でした。
3位は●ッキーです。
子供達には完全に不評で、人気が全くありませんでした。
旧ねずみ王を選んでくれたのは、とても優しい性格の子なので、もしかしたら旧ねずみ王に気を使ってくれた可能性もあります。
こわいので、一応書きますが、これはあくまでもうちの教室の場合です。
黒猫調べです。
世間ではやはり大人気のはずです。
それだけは間違いありません。
本当に。