こんにちは黒猫の美術教室です。
3回目のワクチンを打って絵が描けなかったので「ドラえもん」のアニメをまとめて見ていました。
大人になってからはなかなか見る機会はありませんでしたが、実は高校生までドラえもんの筆箱を使っていた程のドラえもん好きです。あんまりイメージ無いでしょう。
そんな僕ですが、最近は全然見れていませんでした。ふと「野良猫クロ」が気になり見返してみました。
皆様、ドラえもんに出てくる野良猫のクロをご存知でしょうか。
引用元:ドラえもん
この子。
町内では有名な悪行三昧の猫です。
引用元:ドラえもん
魚は盗むし。
引用元:ドラえもん
ミーちゃんをいじめるし。
引用元:ドラえもん
とにかく素行の悪いクロ。
画像はなんやかんやあってクロの素行がのび太に降りかかる場面。
引用元:ドラえもん
悪行が目立ちますが、時々大長編で見せる活躍がなんとも格好良いクロ。
捕虜になったしずかちゃんを救ったことも。
引用元:ドラえもん
こういったダークヒーロー的なクロが好きでした。最近のドラえもんにも出てくるんでしょうかね。アニメの声優さんが変わってから観ていません。
さて、全然関係ない話から始まりましたが、今回は前回の続き、最近の教室の取り組みについてですね。
少し複雑な内容ですが、教室の子供達が理解できましたので大丈夫。
美術表現のお話のため言語化が難しいんですが、なるべく伝わるように書きたいと思います。
具象絵画の描き方
まず具象絵画(ぐしょうかいが)とは何かを書いておきます。
《ソフィ》 アクリル/パネル F4(24.2㎝×33.3㎝)
具象絵画とは形のあるもの、風景、具体的な対象があるものを描いたものを指します。
《Transverse Line - 横線》ワシリー・カンディンスキー
逆にこの作品のような形のないものは抽象絵画といいます。具象絵画の反対です。
世界大戦後のオーダー66の粛清を経て抽象画が主流となり、我々のような具象画家は少なくなりました。
少なくはなりましたが、まだ描ける人間は細々と生き残っております。
それに僕は子供達に教えていますのでまだまだ未来はあります。
人から人へ繋げていくしかありません。
この先のお話をするのに具象絵画が何かを知っていないと話を進められないのでお話させていただきました。
具象絵画は、具体的な形のある対象物を描いたもの、これをまず頭に入れて下さい。
話を進めます。
子供が具象絵画を描けるようになる為にいくつかのハードルがあります。
ここは前回説明した部分。
形取りが上手になって、面を理解できて、最低限絵の具が扱えるようになったら次は【グリザイユ】の練習になります。
教室の子供達は今ここにいる子が多いです。
個人差はありますが、やる気がある子なら大体2年あればここまでもっていける感じ。
さて、グリザイユですが色々省いて簡単に説明すると絵の具でデッサンをすることになります。過去にグリザイユについては書いていましたので、↓をご参考下さい。
★グリザイユで明暗を表現しよう
いやぁ、さすが良いこと書いていますね。
さて、つまりですね具象絵画の美術表現とは、
明暗(デッサン、グリザイユ)+固有色となります。
我々の目に映り、存在するものを具象表現する場合は絶対にこうなります。
これは宇宙の心理であり揺るがないものです。例えば、何か新しい発見があり変わるものではありません。
歴史が証明しております。
これは絶対的なルールですが、この2つを一緒にしてしまうから混乱します。
特に子供に教える場合、これらの要素を一緒に教えるには無理があると僕は思います。
教室の子が描いたクレベリンで説明しますね。スター・ウォーズモチーフのクレベリンです。
明暗のみで描いたグリザイユ。
固有色のみで描いたクレベリン。
これらを足すと
具象絵画。
式にするとこんな感じ。
どうでしょうか、わかりますか。具象絵画を単純化すると、こういうこと。
グリザイユは一般的にはメジャーな技法ではありません。美術の先生に聞いてみて下さい。知らないという先生が多いと思います。
しかし子供が美術を学ぶには色々と都合が良いのでうちでは続けます。絵の具の練習にもなりますし。
鉛筆でデッサンが出来ているの子は、あとはそれを絵の具でやり、固有色の要素を足すだけです。
ただね、これがかなり難しいです。
まさに「言うが易し 行うが難し」。
だから時間がかかります。すぐ出来ると思ってないです。
まぁ小学生でグリザイユやってる子供は多分皆ぐらいなので気長に時間をかけて、練習すれば良いと思います。
個人差はあれど、経験上いずれ出来るようになるのは分かっていますので。
頑張って続けて下さい。頑張ってないと習得は無理です。
まとめ
展覧会前から在籍してる子は基本的にデッサンはもう良い感じで、今このグリザイユと固有色の訓練をしている子がほとんどです。展覧会後の入会の子は早くここに来れるよう頑張りましょう。
これが完璧に考えずに出来るようになれば、その後はひたすら応用で自身の作品と向き合うだけです。好きな作品に取り組んでほしいと思います。
また、可能であればこのブログを子供達に見せて下さい。このブログの内容は教室で説明をして全生徒理解したはずですが、念のために復習です。まずは頭で理解していないと100%習得は無理なので、どうぞご協力を。
最後にお知らせですが、また生徒作品を25作品ほど追加しました。
今回も編集してて改めて皆の成長に驚きました。
本当に皆上手になりましたね。
保護者様、ぜひ褒めてあげて下さい。僕を。
★生徒作品