最近の良かった絵(2023年5月・6月編)

黒猫

こんにちは黒猫の美術教室です。今回は最近の良かった子供達の絵を紹介していこうと思います。

絵を描いていて、またブログの更新が遅れちゃいました。
その分、今回はなるべく沢山子供達の絵を載せられるように頑張ります。前半初級者、後半上級者といった感じで紹介していきます。年齢順にはなってないので、ちょっと見にくいかもしれないですがご容赦下さい。


お土産お土産お土産お土産お土産

その前に、沢山のお土産や差し入れを頂きましたので、お礼を言わせてください。
修学旅行へ行った子が買ってきてくれたものもあります。いつも思うのですが、決められたお小遣いの中から教室にもお土産を買ってきてくれるのはなかなか大変なことだと思います。ありがとう!

お心遣いに感謝し、頂いた気持ちは、気持ちで返していけたらと思います。

最近の良かった絵

ここからは、良かった絵を紹介していきます。

具象絵画を描く為には、

物の本質を正確に見る力と、それを表現する技術が必要になります。
そこに+個性が乗っかって作品となります。

黒猫の美術教室では、まずは、、というか、しばらくずっとこの基礎を訓練します。
今残っている中高生なんかは強靭な精神力でこれを越えてきました。

継続は力なり。
皆様頑張りましょう。

全ての子がこれを越えられる精神力があるとは言えません。ただでさえニッチな分野ですので。
頑張れる特性の持ち主はできるはずです。地道に地道に頑張りましょう。

あと、黒猫の美術教室は絵の教室では珍しく、完成に全く重きを置いてません。
作品を制作する過程の方に重きを置いてます。

なので、皆なかなか作品が完成しないんですよね。
完成しても、それは作品というか訓練が形になったものという事になります。

前述しましたが、美術作品とは基礎+個性となります。それはぜひ家で描いてみて下さい。
あまり僕は、+個性の部分には関わらないでおきます。僕の個性を押し付けるような、つまらない事はしたくないので。
僕が教えるのはあくまでも基礎ということです。


あ、そういえば今度【推しキャラ絵の具選手権】を開催予定です。
こういったイベントは、訓練した基礎に自分の個性をプラスする良い機会となります。絵の具で描くという条件はありますが、皆の思いのまま好きに描いて楽しみましょう。

また教室でも改めて告知しますが、締切は7月30日の予定です。
今回は1人1枚までにしました。1枚に力を注いでください。なるべく沢山の子が参加してくれたら嬉しいです。

モチーフ

まずは、最近面の勉強にもってこいのモチーフを見つけて、このアルファベットを大量購入しました。
面を理解する上で、ほぼほぼ全ての要素を含んだこのモチーフ。大きさも申し分なく、価格も優しい。
うちの教室はモチーフ代がすごいことになっています。そんな中、こういう安くて勉強になるモチーフは助かります。


まずはこのアルファベットで、デッサンの訓練をしている子達を紹介していきます。

小学校4年生の作品

小学校4年生。

教室最年少です。凄く大人しいです。しかし、家では沢山喋るのを知っています。
慎重派で丁寧に描き進めます。良いものを持っているので、なんとか僕と助手とアルバイトの子達でコミュニケーションを取れたら嬉しいなと頑張っています。

小学校5年生の作品

小学校5年生。

控えめな部分もありますが、明るくて真面目で今出来ることを一生懸命頑張る子です。まだまだ荒削りですが、少しずつ着実に身についてきていますので、今後の成長が楽しみです。

小学校5年生の作品

小学校5年生。
面を丁寧に描こうという思いが現れていて所々に繊細さも垣間見られます。

少しずつ覚えて実践してくれているのが分かるので、これからもっと伸びていくと思います。

小学校5年生の作品

小学校5年生。

ポイントが頭に入っていて、ある程度自身で考えながら描き進めることができます。良い感じに身についてきているので、沢山描いてより着実なものにしていくのが良いと思います。

小学校5年生の作品

小学校5年生。
教えたことを一生懸命理解しようと、考えながら描いていると思います。こういう子は伸びますね。感覚でわかります。

また、明るく素直なので教えやすいです。

サインが可愛いですね。この時期ならではのサインでとても良いと思います。後々見返した時に懐かしく感じたりすると思いますよ。

小学校6年生の作品

小学校6年生

回を重ねるごとに理解が深まっているように感じます。まだまだこれから伸びていくと思いますので、今後の成長が楽しみです。

小学校6年生の作品

小学校6年生。

今回アルファベットを描いた子達の中で、面の理解度1番が高いと感じました。
上手です。

小学校6年生の作品

小学校6年生。

形の捉え方、面の進め方が割と的確で早いです。今後の課題としてはグラデーションの幅を増やすことです。

中学校1年生の作品

中学生1年生。

ボイントや要領を掴んできて、描き進めるのが早くなりました。今後の課題としては、形を捉える力です。数をこなして目を鍛えていけたらと思います。



ここからは違うモチーフになります。
モチーフは、その子のレベル、特性等によって考えています。

小学校5年生の作品

小学校5年生。

感覚が鋭く、良いものを持っています。
全体的に捉える力は素晴らしいので、今後は個々の形取りを中心に鍛えていけたらと思います。

小学校6年生の作品

小学校6年生。

繊細に綺麗なデッサンを描く子です。たまにいるタイプなのですが、グラデーションの幅が少なく明暗の表現が弱くなりがちなので、その辺りを鍛えていけたらと思います。

前の子と同様、上手くなると思いますので、コミュニケーションがとれるように頑張ります。

小学校6年生の作品 小学校6年生。未完です。
ぬいぐるみのグラデーションや質感を上手く表現出来ています。
仕上げの段階に来ているので後一息です。
小学校6年生の作品

小学校6年生。未完です。

小さいモチーフを大きく描くのは難しいのですが、上手く形を捉えています。細かい凹凸にも着目して表現しようとしているのが分かりますね。この先はグラデーションの幅を増やして、より立体感を出して完成に向かいましょう。

小学校6年生の作品

小学校6年生。

くちばしの膨らみや光の加減が上手です。足の形も難しいのですがしっかり表現できていると思います。

小学校6年生の作品

小学校6年生。未完です。

デッサン→グリザイユと段階的に進めてきて、色を加えて描く最終段階まできました。
グリザイユで苦労しましたが、確実に力がついてきています。上手いです。

中学校1年生の作品

中学校1年生。

この子は本当に上手くなりましたね。

とても明るい子で、常にお話しながら絵を描いていますが、とても集中しています。
矛盾している文章になりましたが、オン・オフがとても上手という事です。

経験上こういう子は伸びるんですよ。
描くことを楽しんでいるのが伝わりますし、なによりとても素直で分かりやすい性格なので教えやすいです。

中学校3年生の作品

中学校3年生。未完です。

1つ前の子と性格が似ていて相性が良いので、2人は一緒に描いています。この子もすごく上手くなりました。
特質すべき大事な要素があるので書いておきます。
この2人は共通して精神力がかなり強いです。

極端な話、僕がオッケー出すまでいくらでも描けると思います。

自分で終わりを決めないというところ。
これが出来る子と出来ない子ははっきり分かれます。

結局この精神力が大事だよね、と最近助手と良く話します。
教室の上級者メンバー、特に展覧会を経験、乗り越えて残っているメンバーは皆この精神力が強いです。

中学校1年生の作品

中学校1年生。

前回未完で紹介したと思いますが、完成したので改めて紹介していきます。
デッサン力が育ってきて、丁寧な描写が出来るようになりましたね。立方体のモチーフを上手に描けると色々な場面で役に立つので、強みになるように大事に鍛えていきたいと思います。

あと、絵とは関係無いですが、中学校1年生とは思えない程、周りへの気配りが出来る子です。
例えば、教室に新しい子がいると、この子がものすごい頼りになります。

この能力は教室では勿論ですが、この先も色々な場面でプラスになることでしょう。

中学校2年生の作品

中学校2年生。

この子もかなり上手になりました。

この子は中学生からのご入会でした。
教室に来る前に我流で描いている期間が長ければ長い程、癖が抜けにくく指導するのが難しくなります。癖がつく前の早い段階で来てくれるのが理想なんです。

どんな癖かというと、漫画、アニメの描き方になります。具体的には輪郭線で表現する線主体の表現です。日本画はこちらよりなのでそれでも良いのですが、僕が教えているのは洋画。

輪郭線ではなく、面での表現になります。
我流が長ければ長い程、大体の場合輪郭線での表現が染み付いてしまってますのでこれが邪魔をします。

この子もこの癖がなかなか抜けずに苦労しましたが、最近はとても良くなりました。もはや、癖は抜けたかなと思います。頑張りましたね。良いデッサンです。

中学校1年生の作品

中学校1年生。未完です。

教室へ来た頃は筆使いも大胆だったのですが、今では気になる部分をを自身で確認して、何度も修正を繰り返し、ここまで繊細に描き進めてきました。忍耐力もありますし、とても成長を感じます。

中学校2年生の作品

中学校2年生。未完です。

この子はある程度絵の具が上手になりましたので、最近はデッサンを教えています。

上手ですよね。もう少しで完成です。

中学校2年生の作品

中学校2年生。未完です。

この子は、多分お昼クラスで1番か2番くらいに色に強いかな、と思っています。
たまにこういうタイプがいます。人よりも色が見えるのです。

この能力は強みですね。
精神力も強い子なので、伸びると思います。
大事に鍛えていきます。

中学校1年生の作品

中学校1年生。未完です。

とうとうここまで来ましたね。
あともう少しです。
この時点で既に何段階も限界突破していますので、あとはどこまでいくか、ですね。

精神力が強いのでどこまででもいけそうですが。いつ筆を置いてもらうか、助手と考えてます。

完成は近いかなと思います。

小学校6年生の作品

小学校6年生。未完です。
この子も、この絵によって何段階も限界突破しています。本当に上手くなりました。

1つ前の子もそうなのですが、基礎を習得し、その後の応用力が育ってきました。
自ら違和感を見つけ出し、形、色の調整等、修正しながら描き進めています。

あとは筆を置くタイミングだけです。
正直もう、年齢を考えると十分過ぎるぐらいなんですが、この子もメンタルが強いので、いくらでも継続出来ます。
いや、本心は辛いかもしれないのですが、それを絶対に出さない子なので、安心して鍛えられます。

逆に、もう難しいと断念したがっている場合、辛そうな場合は「何としても頑張れ。」といった事は言えないですね。色々な理由がありますが、僕も助手も無理にやらせるのは苦手で。
我々は残念ながら熱血タイプではないのです。

中学校2年生の作品

中学校2年生。未完です。

比較的早めにパネルに挑戦しているのですが、試行錯誤しながらここまで描き進めてきました。
この作品を通じて多くの事を学んでいると思います。もう少しで完成ですね。

基本的に、モチーフはレベルに合わせて選んでいるので、同じモチーフを使うこともよくあります。この絵も先に紹介した子と同じモチーフです。モチーフは同じでも各々の個性や描き方の違いが出ますので、それぞれ唯一無二の作品になります。

中学校3年生の作品

中学校3年生。未完です。
ようやくゴールが見えてきました。描き始めの頃は形や絵の具の濃度に苦戦していましたが、最近は集中力が増して完成ももう近いと思います。この調子でラストスパート頑張りましょう。

高校1年生の作品

高校1年生。未完です。

こちらも完成が近いです。
筆使いが僕と似ていますね。スフマートが上手で光って見えます。

すごく上手です。
高校1年生の作品

高校1年生。
鉛筆使いは優しく繊細で、静かに黙々と描きます。黙々と描いているのですが、楽しそうなのは分かります。
こういうタイプは、写実に向いていますね。
ただ、まだ物を観察する目が不十分なので、僕が教えられる期間の中でそこを鍛えていけたらと思います。

高校2年生。

高い描写力と強い精神力を持ち合わせている子です。
小学校4年生の頃から教えていますので、技術面は既に達観しています。
今回はぬいぐるみの柔らかさと質感を表現するのがポイントでした。上手く表現できていると思います。

高校2年生。

前の子同様、高い描写力と強い精神力を持ち合わせている子です。
こちらの子の方が描くのが早いかな、と思います。
逆に、丁寧なのは前の子かな、と思います。

性格による部分の違いだけで、画力は同じぐらいです。
それぞれの個性も絵に出ていますね。

まとめ

こうやってまとめると未完が多いですね。
僕も助手も基本的には子供達が自分で壁を乗り越える為の指導にとどめています。助けたい時もぐっと我慢です。
その為、完成までに時間がかかります。何度も失敗して、修正しての繰り返しとなりますので。
成長するには自分で越える必要があるのです。越え方は教えて、あとは成長を待つスタイル。いつしかそうなりました。

この指導をしている子供達を信用しているのもあるでしょう。この子なら越えられる、と。
信頼関係の上で成り立つ指導方法です。

ちなみに、自分自身の壁を越えるのが難しそうな子には、これはしません。
それぞれ適性というものがありますので、合わない指導方法はプラスにはなりません。

まぁこういった特殊な教室ですので、未完が多いのもしょうがないです。

でも、この部分はほんと保護者の方がすごいと思いますね。
「今描いてる絵はいつ終わるんですか?」とか一度も言われた事ないですから。
いや?もしかしたらあったかも?
でもほとんどないです。少なくとも今回未完の子達はないですね。


皆様素晴らしいですね。
いつもご理解いただきまして本当にありがとうございます。

では、僕はまたお絵描きに戻ります。
長文となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。




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