こんにちは黒猫の美術教室です。
いきなり全然関係ない話で恐縮ですが、思い付いたので書きますね。
僕は甘いものが好きです。特に「チョ」で始まって「コ」で終わる食べものが1番好きです。
ありがとうございます。
さて、今回は最近の子供達の良かった絵を紹介していきます。単純に上手な絵だけではなく、頑張った絵をご紹介。
鉛筆削りのデッサン
小学校4年生のデッサンです。教室の最年少です。この子本当に上手になりました。
これは初期の頃のデッサンです。
現在のデッサンと比べると線が荒々しく、グラデーションの幅も少ないです。
大雑把で鉛筆使いもかなり大胆、小学生はこのタイプが非常に多いです。僕の感覚だと教室に来たばかりの7割の子はこういった感じ。
こちらは比較的最近のデッサン。鉛筆使いが繊細になり、グラデーションの幅も増えています。
良い感じです。
この子は非常に頭の良い子です。物怖じせず、積極性もあり、人懐っこさまで持ち合わせています。
この年齢にして本当に羨ましいスペックです。
先日は、僕と助手とアルバイトの子との講師会議に、気が付いたら自然と入ってきていました。
ちゃんと意見も出してくれて、頼もしいです。
まだまだ大雑把で繊細な技術を教えていく必要はありますが、頭が良く考える力があるので、この子は上手になると思っています。
ポッチャマの貯金箱のデッサン
小学校4年生のポッチャマの貯金箱のデッサン。
この子は、最初から鉛筆が繊細だった珍しいタイプの子です。
たまにこういった子がいます。
絵の具は他の小学生と同程度ですが、特に鉛筆の扱いは特筆したものがあります。
まずは得意な事を伸ばした方が良いので、現在はデッサンの基礎を集中的に教えています。
基礎は極めれば最強になりますので。
ある程度目が育ってきたら次は布にいこうかな‥と考えています。
トマトの水彩画
前にも書いたような気がしますが、子供は本当に絵の具が下手です。
本当にびっくりするぐらい。
そのため、教室では絵の具の練習に時間を費やす事になります。
小学校5年生の水彩画。
凄く上手です。
僕がもっていた画像で成長をご覧下さい。
まずトマトのデッサンを練習してもらって。
絵の具でも練習してもらって。
ここまで一人で描けるようになりました。
この子も例に漏れず最初は全く絵の具の扱いが駄目でしたが、何回も何回も描き直しここまで1人で描けるようになりました。
この3枚しか画像を持っていなかったのですが、他にもここにいたるまでグリザイユも何枚も描いています。
黒猫の美術教室は、
デッサン→グリザイユ→固有色→本描き(デッサン+グリザイユ+固有色)
毎度ながらこれの繰り返しとなります。
上達するにはこれしかないのです。
何度も描き直しができるメンタルが素晴らしいです。現在教室の小学校5年生だと、絵の具の扱いが1番上手です。今後さらに伸びていくと思います。
スノーマンのキャンドルのデッサン
小学校5年生のスノーマンのキャンドルのデッサンです。
最近見ていると【面】の認識、考えが少しずつ出来るようになってきたように感じます。真面目な子だし、手先も器用なので、今後の上達が楽しみです。
ある程度デッサンが出来るようになったら、次はまた絵の具の練習になります。
焦らず着実にやっていく事で結果が出ます。
すみっこの貯金箱のデッサン
小学校6年生のすみっこの貯金箱のデッサンです。
最近はかなり繊細に描けるようになりましたね。
明るい子で、常に喋りながら描いています。
後でご紹介する中学校2生の子も同じタイプですが、【喋った方が描ける】という能力を持っています。
これは、才能ですね。
美術の教室という事もあり大人しい子も多いので、こういった教室を明るくしてくれる子は貴重ですね。
中学生になっても続けてほしいです。
カービィのフィギュア
中学校2年生の作品。
木製パネルに描いています。
まだサインは入ってないので、完全に完成ではないですが、ほぼほぼ完成です。
この子が前述した【喋った方が描けるタイプ】の2人目です。
お昼クラスの子達は分かると思いますが、多分、教室の中で1番喋りながら描いていると思います。とても自由な子です。
それなのにパネル作品を描いている子で1番先に完成しました。
不思議なものですね。
作品は本当に素晴らしく、細部まで繊細に上手に描けていると思います。
この子のように喋って描ける子はどんどん喋りながら、楽しみながら描いた方が良いと僕は思います。
ストレスが軽減されますので。
うちの教室内容は本当につまらないので、楽しみながら描きましょう。
「喋るな」という先生はいても「喋れ」という先生はなかなかいないと思うので、皆ラッキーです。
どんどん喋りましょう。でも手は動かしましょう。
さて、パネルの作品が出来ましたら、次は額縁を考えなければいけません。
額縁はそれぞれのご自宅でご用意していただこうかな…
とも考えましたが、どんな額縁がいいかとか、どこで買えるとか分からない事が多いと思いますので、今回は僕に任せて下さい。
額縁もそれぞれが手を加えて、オリジナルなものを作ってもらうように準備中です。現状のプランでは作品に合うように色を塗ってもらう予定です。貴重な経験になると思うし。
値段はなるべく安く済むように、それでも格好いいものになるように助手と模索しながら頑張ってます。
ご安心下さい、マージンとかは取りませんので。
我々は主婦に優しい美術のお教室を目指しております。
ダイスのデッサン
高校1年生のデッサンです。
そういえばうちの教室、中学校3年生までなんですよね。
でもなんか、希望があれば高校生も残れる場合があるようなので、高校生の在席数も増えてきました。
このモチーフの構図は、ダイス1つにつき3面見えます。それが3段重なっているので、見えているのは全部で9面です。
それぞれの面を観察して、考えながら色の幅を広げていく必要があります。厚さもあちこちにあります。
上記を踏まえてちゃんと描けています。
文句無く上手です。
クリスマスモチーフのデッサン
こちらも高校1年生のデッサンです。
こちらの子も文句なく上手です。
デッサンが得意で、特に布は安定感があります。
形取りの正確さは前の子のが上ですが、描くスピードは前の子よりも全然早いです。
タイプが違う2人ですが、上手ですね。
僕はこんなに描けませんでした。
教室の高校生を見ていると、長く続けることは、これまで学んだ美術の基礎をどんどん応用して活用した表現ができるようになり、とても有効だと感じます。
それぞれの個人差はありますが、確実にレベルが上がっています。
高校生で塾以外の習い事を続けるって簡単なことではないと思います。
親御さんには本当に感謝しましょう。
まとめ
明暗を付けて立体的に見せる技術が【デッサン】です。
約600年前の先輩達が苦労の末に確立した、視覚トリックの技術です。
トリックと聞くと近年のトリックアートを思い浮かべる方もいるかと思いますが、それとは違います。
【デッサン】とは、目で見た三次元のものを、二次元の支持体(紙やキャンバス)に三次元に見えるように描く知識、技術を指します。
この知識、技術がないと絵の具をやってもあまり意味がないです。足し算習ってないのに二次方程式やってる感じ。ちょっと違うか。
まぁデッサンが出来なくても筆の練習や絵の具の塗り絵の練習にはなるのですが、それは塗り絵であまり価値は無いです。
でも残念ながら今はほとんどこれです。
現在はまともにデッサン出来る人ほとんどいないので。
そんな状況だからこそ、やはりデッサンが大切になります。
黒猫の美術教室が塗り絵教室だったら簡単なのですがそうではないので。
デッサン→グリザイユ→固有色→デッサン…
教室の上級生はわかると思いますが、これを全て同時に表現したものが【絵画作品】となります。
それ以外は落描きです。
僕がたまたまデッサン出来ますので、我々はひたむきに基礎を練習しましょう。
同じ事の繰り返しなので完全につまらないですが付いてこれる子は一緒にお絵描きしましょう。
あ、そうだ。
怒られないように最後にさらっと書きますが、
【個性を伸ばします】とか【感性を伸ばします】とか【感受性を伸ばします】とかを言ってる絵画教室は無意味です。お金と時間の無駄ですので、行かない方が良いですよ。
個性も感性も感受性も誰かに教わるものじゃないですので。
というかむしろ、おじさんの個性、感性、感受性なんか習わない方が良いです。
そういったものは、自分で見つけないとです。
自分の感性や個性や感受性に基礎が乗っかると美術作品となります。
お父さんお母さんは子供に色々なものを沢山見せてあげて下さい。
映画館、遊園地、美術館、家でアニメや映画を見るのも良いでしょう。それで伸びます。
意味がない絵画教室には行かない方がいいと書きましたが、子供対象の美術教室なんてものはうち以外あんまりありません。
なので、他の地域にお住まいの方は選択肢がないのが現状ですよね…。
YouTubeとかで、ちゃんと描けている人を探して基礎を学ぶとかになるんでしょうか。
本当、日本の美術教育は遅れています。
最後になりますが、保護者様よりお年賀やお土産をいただきました。沢山いただいてしまい恐縮しております。皆様のお心遣いに感謝いたします。
より一層、指導に力を入れて頑張らなければと思います。