お久しぶりです

黒猫

こんにちは黒猫の美術教室です。


大変ご無沙汰しておりました。
色々と忙しく投稿が遅れてしまいました。

僕は偏頭痛持ちなのですが、最近頭痛がひどく体調悪かったのもあります。
今はとりあえずは元気になりましたので大丈夫です。

最近、自身の絵を何枚か続けて制作したり、子供達の絵の事を考えたりと、頑張りすぎたのかもしれません。
元々虚弱体質ですので、リターンには気を付けないといけませんね。
まぁ、十代後半から二十代の辛い修行時期に比べれば何て事はありません。
鼻歌歌いながら乗り切ってやろうと思います。

子供達の絵

さて、子供達の絵ですが、なかなかいい感じで進んでおります。
教室全体でいうと8割ぐらい完成してきました。


皆の作品、本当に格好いいです。


古典を基軸としながら、今の時代に合ったエッセンスが踏襲され、これからの美術の可能性を感じさせてくれます。
展覧会では、そのような子供達の作品を30点程展示する予定です。
【古典、写実、トロンプルイユの要素×子供制作の作品】が一堂に見られる機会はなかなかないと思いますので、楽しみにしていてください。

今回の作品群は色にひとつ特徴が出てるかなと感じます。
写実というのは、基本的に色を使えば使うほど遠ざかります。

簡単に言うと、地味で色味が無い方がリアルに見えるよ、という事です。

 

オレオ

制作時 中学校三年生、四月から高校一年生の子の絵です。

上手です。かなり上手。
僕は全く手を加えて無いですから、彼女の実力で描いた絵です。


こちらの生徒は絵だけでなく、年下の子の面倒見が良かったり、さりげなく皆に気を使えたり、絵に向かう姿勢も素晴らしく、いつも関心させられます。
中学生の頃の僕に説教したいぐらいです。


さて、こちらの絵はご自宅で飼われている黒犬のオレオちゃんですが、こちらの絵をアレンジして話を進めていきましょう。

オレオ赤

背景の色変えてみました。
きついでしょう。

オレオ比較

こう並べると分かりやすいかな。

どちらが写実的に見えますか。どちらが落ち着いて見れますか。
せっかくのオレオちゃんが可哀想ですね。
今回は分かりやすく赤にしましたが、特に赤は前に出てくる色なのできつく感じますね。

このように色を考えないで使うと、絵がうるさくなり、きつくなります。
子供の絵は基本これです。

子供らしくていい?

いや、扱い方を知らないだけです。
大人が同じものを描いたら、「下手だな」になる訳ですから。


でも黒猫の美術教室の生徒は子供であり、描くのは子供達です。
正直色味を使わずに描かせるのは辛い。
描いていてつまらないですし、色の扱いも教えたいので。

一見 相容れない2つの組み合わせを可能にしているのは、以前ちょっと書いた、明度と彩度に理由があります。

 

びわカワウソのぬいぐるみ

どちらの背景も絶妙に調整した配色にしています。
なんともいえない色味です。
ずっと飾っていただけるように、ここはかなり口出ししました。


こういった色をファッションではニュアンスカラーって言いますよね。こちらの言い方のが分かりやすいでしょうか。

まぁ、うるさく言うとニュアンスカラーにしては明度が低い作品はありますが、それは作品に合わせてあえて変えています。

点と線

そう言えば、、良く勘違いされている方が多いと感じる事が多いので書きます。


自分が描いていて楽しければ良い。

確かにそれもそうです。僕もそれが理想です。

でもそれを発表し展示する場合、話は変わってきます。



人に見てもらう訳ですから、自分が楽しければ良いというのでは通用しません。
自分が楽しければ良いといった絵描きは結構いるんですが、
僕は、鑑賞者の事は常に頭に置いとかなきゃいけないと思うんです。
今回、生徒の皆にもそこを心がけてもらいました。


他にも考えなきゃいけない事があります。


それは、「美術は点ではなく線」ということです。

 

壁画

スペインで6万5000年以上前の洞窟壁画が数点見つかり、ネアンデルタール人が描いたのではないかと言われています。世界最古と推定されています。
その頃から今に至るまで、美術は線で繋がってきました。


世界最古の洞窟壁画、はしごを描いたものだそうです。

はしご?



うーん…。


ニシキアナゴ

ニシキアナゴじゃない?

 

ニシキアナゴ

ほら。


まぁそれは考古学者が考えればいいので置いといて、大事なのはこれからも線で繋がるということ。
今の時代で美術は終了ではありません。

次の世代へと繋いでいくべきものなのです。


今回子供達が描いた作品には、はっきりとその歴史の線が見えます。
これからの線もね。


繰り返しになりますが、古典と今の時代、これからの時代の希望の絵です。
作品は展覧会終了までお預かりし、その後は各ご家庭にお返しいたします。

ぜひご自宅に飾っていただけたらと思います。

開国

開国

さて、話は変わりまして、
黒猫の美術教室は長期間鎖国を余儀なくしておりましたが、今月より一瞬開国いたします。


体験のご予約が多く、一年以上お待たせしてしまった方もいらっしゃっいます。
一年以上お待ちくださった方、ご案内が遅くなり本当に申し訳ありませんでした。
なかなか人を入れない変な教室です。


順次ご案内させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
教室としても、約一年新規受け入れをしていませんでしたので、久々のお客様のお迎えとなります。


生徒達には話していますが、体験で来てくれる子はおそらく緊張していると思うので、皆で積極的に話しかけてあげたり、優しくしてあげてください。

僕があえて言わなくても、黒猫の美術教室の生徒達は皆良い子なので、あまり心配はしていません。


むしろ僕が人見知りを発揮しそうですね。
頑張ります。

 

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