幸せな教室

黒猫

こんにちは、黒猫の美術教室です。
二月はカポックでの教室開催となり、皆様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

カポック

カポックでの教室どうでしたか?

カポックは机の数が少ないので、黒猫の美術教室の全生徒様を受け入れられるように、イーゼルを購入いたしました。
これで机問題は解決です。

地図

場所はどうでしたか?


今回、全ての生徒様のお住まいの場所から逆算して、カポックに決めました。

普段電車で来てくれている子が場所変更でも電車でこられる様に、駅から近いというのも条件でした。

普段徒歩の生徒様には電車移動となってしまい申し訳ありませんでした。


オーナーさんはとても良い方です。良い環境も整っています。

安心して気持ち良く使えますので、今後まなびかんや文化会館が使えない場合には、第三の場所としてまた使用できたらと思っています。

芸術は心を豊かにするんだよ?

さて、2月は無料で開催しております。
ここに関しまして、説明不足だったと思いますので、ちょっとご説明させていただきますね。

まず、ひとつは

度重なる場所変更でご迷惑をおかけしていること。


1月は結での開講。
2月はカポックでの開講。

僕は基本的には、場所変更してやりたくないです。
最初にまなびかんで教室をやるといって皆様ご入会していただいているので、あまりこちら都合での場所変更は嫌です。
しかし、今回は仕方ありません。

その理由は次の2つ目が大きいです。

2つ目は

子供達の環境。


コロナの感染拡大により、緊急事態宣言が発令されました。
そんな中、真っ先に横須賀美術館が閉館し、児童生徒造形作品展の短縮が決まりました。
たしか3日間くらいしか開催されなかったはずです。

僕も過去に何度か観に行ったことがありますが、3日間の開催では観に行くのも難しいですよね。
展示されたお子様の保護者様も残念だったと思います。
その他にも、去年からですが学校の授業で図工や美術の授業がなくなったり、各施設が閉まったり子供達が芸術に触れる機会がなくなっています。

芸術

何かあった場合、真っ先に削られるのは、芸術です。

教え

大人は子供達に、芸術は心を豊かにするんだよと、教えていたと僕は認識していますが、現実は全く違ってきているようです。
そんな状況ですので、黒猫の美術教室を閉めるのは僕的には無しです。
こんな時だからこそ必要だと考えます。


しかし、今回は初めての場所になることもあり、保護者様のお考えも様々かと思います。
有料で初めての場所だと、子供は絵を学びたくても来れないケースが出てくるかもしれません。
場所変更での開催は教室の都合であり、皆様にもそれぞれ事情があるのも承知しておりますので。

でも、無料教室ならそれらの問題も大分クリアされると思います。
なので、我々は行政の方針に逆行して全ての生徒様が来れるように無料でやろう、と決めました。

こんなところです。

助手とも相談し、無料に関しましてはすぐに決まりました。


沢山のお気持ちを

14日にカポックで教室を開講しました。
そこで、皆様から沢山のお気持ちをいただきました。

お気持ち

丁度バレンタインデーが重なったのもあると思いますが、こんなにも。
習い事でこんなに貰える先生いないですよね。ほんと幸せな教室ですよ。

学生時代、机の中、下駄箱の中、どこを探しても無く、下校時間になっても学校に居座り粘っても貰えなかったチョコが35歳になった今なぜかこんなにも。
不思議なものです。


僕の大好きなマウントレーニアや、僕らの食事にと、パンやお料理を持ってきてくれた方もいました。
お昼に暖かいお料理を届けて下さり、大変美味しくいただきました。本当にありがとうございました。


皆様のお気持ち、本当に嬉しく思います。
思いがけず、沢山のお気持ちをいただき、僕らの原動力になりました。


中には、月謝を払わせて下さいとおっしゃった方が何名かいたり、僕が確実に受けとらざる得ない方法で月謝を持ってきた方もいます。
これを書くと次に月謝をお持ちいただく方もいらっしゃるかと思いますが、

月謝は締め切りました。

と、いうか元々無料です。
でも、ありがとうございます。
いただいたお気持ちは大切にいたします。指導も頑張ります。


気持ちは返ってくるものです。
物はあまり返ってきませんよ。貸したファミコンはまず返ってきません。


でも、気持ちは返ってきます。

皆様から沢山のお気持ちをお返しいただいたので、我々はまた頑張れます。

助手に直接お礼を言ってくれた子もいます。
助手だけでなく、僕にまでありがとうございました。
皆様からいただいた沢山のお気持ちを糧に頑張ります。

絵の話も…

ポット

さて、美術教室といってますので、ちょっと絵のお話もしておかないとですね。
今回はこちらの絵をピックアップします。
まだ未完です。

 

作者は中学校1年生。


この子に関しては、入会して割りと早い段階で、筆の上手さに気が付きました。
そこを伸ばしてあげるのが良いと。

進路を美術系で進むなら確実に役にたち、ものすごい武器になりますので。
もし将来美大に入るような事があればですが、まわりは木の棒で戦っているのに、一人だけライトセイバーを使って戦える感じです。

なので、古典の技法、筆の技術を中心に伸ばしたので、中学校一年ですがこの絵です。



性格の部分もデカイです。
かなり我慢強く、ネガティブな発言はまず無いです。

「疲れた」「もう無理」「あとどれぐらい?」

等、聞いた事ないです。

あと絵に対して妥協しない完璧主義の傾向も。
今後もっと筆が上手くなれば、さらにその要素は強く出るでしょう。

この辺は写実を描くなら、必須です。


あと、中学生なので、色々忙しいですよね。
やらなきゃいけない事がある。
例えばテストとかね。


でもこの子はテスト期間でも、めちゃめちゃ描きます。
そういった場合、保護者の方はなにやってんだとなる所ですが、この子のご両親はむしろ応援してくれています。
なので、僕も遠慮なく鍛えられます。

保護者様との関係性は大事。ここの連携が上手くいかないとなかなか難しい部分がありますので。


まぁ、小学生はまだ考えなくて良いですが、中学生の場合は将来を考えみて何が大事かを考えると良いです。

選択です。

全部は出来ません。
この世界は24時間ルールを採用していますので。

 

これが出来てない中学生多いですよね。
本当勿体ない。
いつでも学べるとかは考えない方が良いです。古典となると、さらに少ないです。
皆が思っている以上に、卓越した絵描きはなかなか見つけれません。


あ、昔ね僕の師匠が言ってたのを思いだしました。

雪男

「上手い絵描きを見つけるのは雪男を見つけるのより難しい」。
まぁそういう事です。
優秀な絵描きが優秀な指導者かはわからないですけどね。

なんでこんな事書くかというと、僕の同期は僕以外全員選択を間違えて、美術から離れてしまったから、です。
残るのはほんの一部。
夢を語り合った同期はもう誰もいない。中途半端に考えているとこうなります。

 

頑張ってほしいですね、僕の知る限りこれを描ける中1はまずいないんでね。


高校まであと2年。高校に入るとそれぞれのご都合で通うことが難しくなるかもしれないので、それまでに僕のできる事は全部してあげて、伸ばせるだけ伸ばしたいなぁ。
そこまでいったら僕の役目は終了です。


さて、最後に先日の教室でのエピソードを。

ポット

もう結構いいので、もうそろそろ仕上げてもいいんじゃない?
と言いました。

中学校一年というのも踏まえてね。

そうしたら

「まだやる。ここが気になる。」と。
この瞬間、僕は指導者として向いてないなぁと思いました。

僕は勝手に限界を決めてしまいましたからね。



僕はどうしても性格の甘さが出ちゃいます。
一枚の絵に向き合い続ける苦しさは誰よりも知っていますので。
子供だし…というのがどこかにあるのかもしれません。

 

でも、今回のこの件で決めました。


僕は絵の終わりは決めません。
子供が納得するまで付き合います。

でも例えば、全然出来てないのに「完成!」と子供が言ったら、まだ描いてもらいますよ。
作品として、十分出来ていると僕が判断しても、僕からは終わりと言わないという事です。


教えてくれてありがとう。



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