月丸
こんにちは。黒猫の美術教室です。
今回は何を書こうかな…と考えていましたら、僕の絵を紹介してほしいというお声を沢山いただいていた事を思い出したので、今回は、現在制作中の絵をご紹介したいと思います。
「月丸 」20号(727×606) 板にアクリル
こちらです。
まだ、終わってないですがなんとなく出来ました。
黒猫です。
画像だと小さく見えますが、20号(727×606)と結構大きいです。
使用画材は、アクリル絵の具です。
使用色はすごく少ないです。
・ウルトラマリン
・バーントアンバー
・イエロー
・チタニウムホワイト
この4色しか使っていません。
黒猫ですが「黒」は使っていません。
教室でも、子供達に「黒」を使わないように教えています。
なぜ「黒」の使用を薦めていないのか。
それはまた改めて、次の機会に書きますね。
背景はワントーン下げて、黒猫をより強調させています。
こういった写実画は彩度や明度を若干下げないと違和感が出てきます。
彩度や明度を下げるには、濁色(茶系)を使うと良いですよ。
バーントアンバーやローアンバーなど、彩度の調整などにもとても便利なのでお試し下さい。
この「月丸」は結構ハイスピードで描いたので、ここまで2週間ぐらいです。
制作のきっかけは、猫の横顔を描いてみたくなったから…というシンプルなものです。
良くいただく質問で「どういう思いで描かれたんですか」というのがありますが、これは正直いつも困るんですよね…。
絵を描く理由なんて、「描きたかったから」ぐらいで十分だと思っています。
自分から出てきたものならそれだけで「意味」はあると思うんです。
きっとあります。
その「意味」の中に潜む「美」の正体を探すのが芸術家だと思う訳です。
自分なりの「意味」であり、「美」を探すんです。
でも、これは絵描きさんによって違うと思いますので、誤解のないように。
絵を描くのは一人ですから、自分の絵とは自分で向き合わなければいけないものなので、あんまり他がとかは関係ありません。
僕がそう思うだけです。
まぁ…描きたくなくても描かなければいけない場合も多々ありますけどね…。
さて、猫の横顔はシルエットが綺麗ですよね。
絵になります。
ワンちゃんも可愛いのですが、僕の中で絵になると思うのは猫なんです。
ここは好みなのかもしれません。
もちろん、ワンちゃんも描きますよ。
技術的な事だと、スフマートを物凄く使っています。
うちの生徒様にはお馴染みのスフマート技法です。
★スフマートについて、詳しく知りたい方は絵画技法を解説 - 古典から現代までをご覧下さい。
全体的にスフマートをしていますが、特に背景に溶け込むように、背景と猫の際を意識してスフマートしています。
逆に猫の目はスフマートは押さえめです。
こうすることで鑑賞者の視線が猫の目にいくように誘導しています。
この絵は、まだ完成としていませんので、もう少し向き合ってみたいと思います。
まだ、何かしてあげれる事があるかもしれません。
しかし、黒猫を描くのは楽しい…。
描きたいものを自由に描けるのは、幸せなことだと思います。