子供の熱意

黒猫の美術教室では、ポスター制作が続いておりますが、その中で驚いた事がありましたのでご報告します。

どんな驚きかというと、

嬉しい驚きです。

それは、午後のクラスのもぐもぐタイムに起こりました。

このクラスでは、小学校2年生と小学校3年生の低学年2人に「もぐもぐ係」をお願いしています。

もぐもぐ係とは、子供達の休憩時間である【もぐもぐタイム】の開始時間を決めたり、取りまとめをする役割です。

低学年2人にもぐもぐ係をお願いしているのは、この2人なら責任感を持ってしっかりとできると考えての事です。
いつも助かっています。

もぐもぐタイムは特に時間が決まっていないので、適当な時間になったらこの2人が中心となり開始時間の相談をします。
いつも僕の所へ提案しに来てくれるので、今回もすぐに決まりました。

いよいよ、もぐもぐタイムの時間になりました。皆、手を止めて休憩です。

もぐもぐタイム

多くの子供達がもぐもぐタイム(お菓子のある机)に向かいます。

しかし、いつも真っ先にもぐもぐタイムに向かう生徒達が動きません。

子供が絵を描いている写真

小学校2年生の生徒様と小学校5年生の生徒様が描いている手を止めません。

この子達は、皆の中でも特にもぐもぐタイムを楽しみにしている子供達なので驚きました。


彼女達のところへ行き、「お菓子食べないの?」と聞きました。


「もう少し描きたい!」

と、返ってきました。

これは、今までの2人では考えられない事なんです。


小学校2年生の子は、もぐもぐ係ということもあり楽しみにしてくれていて、いつも必ず参加していました。


小学校5年生の生徒様は、ふんわりした優しい性格のマイペースな子で、お菓子が大好きなので毎回参加していました。


それが、

お菓子を食べるよりも、絵を描くという姿勢なのです。


ポスター制作 > もぐもぐタイム


素晴らしいですね!

こういった場合は、その子が描いている場所にお菓子をいくつか持っていってあげます。

これぐらいの熱意を持って絵を描いてくれたら、それは良い作品が描けますね。


そういう姿を見られたことは、僕の励みにもなります。

この2人は特に、自分が取り組んでいる作品をとても気に入っていて、作品に向かう時の目はキラキラしています。


その気持ちを大切にして、引き続き頑張って下さい。

頑張ってくれたら、僕も出来る限りの協力をします。

午前のクラスでも、小学校6年生の生徒様が同じような事をします。
この子も自分の今描いている絵が好きだというのが見ていて分かります。

構図の段階から何度も練り直して進めてきた作品ですし、思い入れも強いのだと思います。

作品の状況次第でもぐもぐに参加したりしなかったり、上手く調整しているようです。

こちらの生徒様の取り組み方も素晴らしいなと、いつも感心しています。


熱意、ぜひ全員に持ってもらえたらと願うのですが、これはなかなか難しいことです。

言われて身に付くものではなく、自分自身の気持ち次第なのではないかと思います。

ピアノとバレエ

スポーツもそうかもしれませんが、芸術系(ピアノ、バレエ、絵画等)は特に、作品を通して気持ちを表現しやすいのではないかと思います。

もっと言うと、隠そうとしても知らず知らずのうちに、作品の中に感情が現れてしまうのかもしれません。


一生懸命に取り組んでいたり、楽しんで取り組んでいれば、それは必ず作品に現れ、観る人達に伝わります。


僕だけが一生懸命になっても駄目なんです。
良い作品には、子供の頑張りが必須になります。

先程紹介した、小学校2年生と小学校5年生は、黒猫に通い初めて1年程、または1年弱の子供達ですが、最初は集中して描くことが難しかった子達です。

長時間座っているのが難しかった時期もありました。

それが今ではとても一生懸命に取り組んでいます。

子供達の熱意、成長。

すごいです!

これは僕の何よりのガソリンになります。

そして、結果的に作品の完成度を上げる一番の要素になります。

今描いている自分の作品を好きになってほしいです。

そして、絵を描く事を好きになって、どんな作品にも頑張って取り組んでくれることを願っています。


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2019年06月27日