10月の作品完成(カボチャの水彩画とデッサン)

黒猫の美術教室、10月の作品が完成致しました。

10月という事もありまして、モチーフはカボチャです。
今月末には、教室でのハロウィンイベントを控えております。
クロッキーが中心になりますが、ゲーム等も沢山行い楽しいイベントになると思います。
生徒の皆様、仮装のご準備はもうお済みでしょうか。
子供も大人も本気の仮装、楽しみにしております。

話は戻りまして、
カボチャは綺麗な丸形ではなく、いびつな楕円形をしています。
また、触ると分かるのですが、周りに溝が沢山あります。明るい色の模様の部分も、溝になるため暗い色で描きます。
表面がボコボコしているので、あまり綺麗な線で描いてしまうと、タマネギやニンニクのようになってしまいます。。
今まで描いてきたモチーフの中でもかなり難しいもでしたが、よく観察して、細かい部分まで描いてくれています。
どの作品も本当に素晴らしいです。

先日のブログに書きましたが、今月から班を作り、班ごとに描いてもらう事にしました。
★詳しくは新しい試みをご覧ください。

今回も子供の生徒様、とても頑張って描いてくれました。

今回デッサンと水彩画を通して教えさせていただいた技術的な事や絵の考え方が、どれぐらい子供達に残っているかわかりませんが、少しでも持ち帰ってくれたら嬉しいです。
また同じ事を教えるので、少しずつ吸収していけば良いと思います。

結局、モチーフは変わっても僕の言う事は基本的に同じです。
基礎を繰り返し行い、いずれ自分のものにしてもらえればいいと思います。

低学年の子供も多いですから、楽しみながら描けることが大切です。

そういった事よりも、今は子供達が頑張れる環境作りを徹底していく事を考えていきたいと思っています。

何か良いアイデアがあれば、またルールを作っていきたいと考えておりますが、子供達をルールで縛るのは良くありません。

自由でいて、絵を学ぶのが楽しい場所

これが理想です。

しかし、これがなかなか難しいんですよね。

現状上手くいっているので急務ではありませんが、子供達にとってさらに良い環境になるように、また色々と考えてみます。

 

子供の生徒様の作品ご紹介

今回も掲載の許可をしてくださった生徒様の作品のみ掲載しております。

また、もう少し描き込みたいという生徒様もいらっしゃいますので、完成した生徒様のみの掲載となります。

まず、小学校1年生から6年生の作品をご紹介していきます。

 

カボチャのデッサン

小学校1年生のカボチャのデッサンです。

まだまだ遊びたい盛り、集中するのが難しいですが、今回はとても集中して描いていました。

これは、班での制作になり今までより集中しやすい環境になったことが大きいですね。
班ごとに競って「ひよこシール」獲得の為頑張ります。
僕としては、ひよこシールは元々その為に導入したものですので、改めて機能してきたのだと思います。

がんばる理由は何でもいいと思います。
教室の貴重な時間をいかに集中出来るかが重要ですからね。

このカボチャのデッサンは、この生徒様が描いた中で、間違いなく1番良い完成度の作品だと思います。
頑張りましたね。

 

カボチャの水彩画

小学校2年生のカボチャの水彩画です。

この生徒様は今月から生まれ変わったかのような集中力を見せてくれています。
集中力は、生徒様の中でナンバーワンです。

これは、おそらく保護者様のお力が大きいのだと思います。
本当にありがとうございました。

本来の力を出せれば、とても良い感覚を持っている生徒様です。
これからが本当に楽しみです。
少しずつ大切に指導していきたいと思います。

今回の作品ですが、大きく分けて「にじみ」と「グレーズ」について指導させていただきました。

まず「にじみ」、紙においた色が自然ににじむ事により、水彩特有のみずみずしい表現を行うものです。

これは、実際かなり難しい技術です。
小学校2年生ならなおさらです。
しかし、逆に言うとこれさえ覚えてしまえば、どんなモチーフでも水彩で表現できます。

この「にじみ」は水彩の基本であり、奥義にもなります。

もう1つは「グレーズ」です。

これは絵の具を薄く溶いて、透明な層を重ねる技法です。
微妙な明度や彩度の調整にとても有効な技法です。

因みにこの「グレーズ」は僕の最も得意とする技術です。
この「グレーズ」や「スフマート」があったから、ここまで来られたというぐらい大事な技法です。
★詳しくは黒猫の図書館内『絵画技法を解説 - 古典から現代まで』をご覧下さい

なので、これらの技術を何とか生徒様に教えたいんですよね。
他ではなかなか教われないものだと思うので。

でも正直、ここまで書いた難しい技術的な事は今は覚えなくていいと思っていますし、覚えられないと思います。
僕の狙いは、続けていくことで自然に習得する事です。
まだまだ、若い。
焦らず指導していきます。

作品ですが、「にじみ」と「グレーズ」を使い本当に上手に描いています。

難しい技術を指導するにあたり、かなり口を出しましたが、物凄く頑張れる子供なので、嫌な顔をせず「次はどこですか?」と質問してくれます。
これは末恐ろしいですね。

因みにこの生徒様は1番最初に作品が完成致しました。

 

カボチャのデッサン

小学校2年生のカボチャのデッサンです。

慣れないデッサンですが、頑張って描いてくれました。

 

着いている場所をしっかり描いているので、カボチャの重量感を表現出来ております。

カボチャの表面にある傷などもちゃんと描いて、とても良く観察していますね。

 

この生徒様は、静かに集中して描ける子供です。
2年生とは思えないくらい落ち着いていて、自分から取り組んでくれる子です。

自宅で描いた絵も時々みせてくれていて、教室を楽しみにしてくれているみたいで僕も嬉しいです。

 

カボチャの水彩画

小学校4年生のカボチャの水彩画です。

この生徒様にも、先程の2年生の子供と同じように「にじみ」と「グラッシ」を教えました。

同じ指導で同じ技法を使い描いていますが、見比べると印象がかなり違いますよね。

いわゆる、これが個性だと思います。

バックの青と手前のオレンジが補色関係です。
教えていないので、多分たまたまです。

しかし、これがこの作品をとても美しいものにしている要素ですね。
もしかしたら、この生徒様は色に強い個性があるのかもしれません。

まだ4年生なので、色相環の説明は早すぎると思いますが、色相環の前段階といいますか、今度、何か別の方法で色について教えたいと思っております。

 

カボチャのデッサン

小学校6年生のカボチャのデッサンです。

さすが6年生、形をとるのが上手でした。
最近教室に入ってくれた生徒様ですので、そこまで指導出来ていないのですが、この生徒様は最初から形をとるのが上手でした。

これはおそらく漫画の模写による影響だと思います。
暇さえあれば、漫画のキャラクターなどを模写していると言っていたので、見て描くのが自然に得意になっているのでしょう。

模写するのは、とても良い事です。
特に上手な絵を模写するのが良いです。

しかし、「漫画の表現」と「古典美術の表現」は180度違います。

基本的には、漫画は輪郭線の強弱で表現するのに対し、古典美術は影で表現します。

この生徒様には、得意な部分を生かしつつ、古典美術の表現を指導していきたいと考えております。

カボチャのデッサン

小学校6年生のカボチャのデッサンです。

とても上手にまとめていますね。
細かい事を言えばそれは色々あるわけですが、例えば下はもっと暗くした方が良いとか、面が甘いとか、、。

でも小学校6年生ならこれで十分だと思います。
この生徒様はほとんど一人で描いていましたし、ここまで頭に入っていればとりあえずは十分です。

僕は、1人1人の生徒様を順番に回って指導しているので、どうしても待ってもらう生徒様が出てきます。

そんな時はこの生徒様が助けてくれます。
自分も描きつつ、サポートをしてくれるので大変だと思います。
複数のことを一度にするのが得意ではない子なので、自分の絵が遅れてしまう事もよくあります。
それでもちゃんとサポートしてくれます。
サポートも自分の絵も上手く進められるようになりたいのだそうです。

いつも低学年の生徒様に助言していただき、いつも本当に助かっております。
これからも、下の子供達を宜しくお願い致します。

大人の生徒様の作品ご紹介

カボチャのデッサン

こちらは僕の手伝いをしてくれているスタッフが描いたカボチャのデッサンです。
さすが上手ですね。


複雑な面を根気良くとらえています。

まさに根気良くという表現がぴったりなデッサンだと思います。
「これでもか」というぐらい面を追って、最後には、カボチャの表面にある傷まで描いていました。

ある意味では、カボチャは同じ面の繰り返しでもあるので、単調になりがちなモチーフでもありますが、変化をつけて描いているのも良いですね。

ヘタの表現も良いですね。

ヘタの着いている場所をしっかり描いてあるため、鑑賞者に自然に面の変化を感じさせてくれます。
こういった描かなければいけない場所をしっかり描くのは、デッサンにおいてとても大切な事です。

また上の面を最小限暗くして、カボチャのへこみを表現しているのもそういった鑑賞者への「説明」として良く機能しております。

ただ、こういった「説明」はやりすぎるとくどくなるし、逆にやらないとデッサンとして成立しないし、難しい部分でもあります。
最終的には、絵描きの最良に任せられる部分でもあるので、自分の解釈で良いバランスを見つけるのが良いと思います。
僕がどこまで口を出すのかいつも悩む部分です。
全て言ってしまうと、僕の解釈のデッサンになってしまい、生徒様の個性がなくなりますからね。

難しい部分です。

 

鉛筆削りのレッスン

鉛筆を削る

小学校高学年の子供達に鉛筆削りのレッスンを行いました。
便利な鉛筆削りがありますが、カッターで鉛筆を削る練習です。

芯の先をなるべく尖らせるようにして、尚且つ芯を折らないように気をつけながら、慎重に削っていきます。

何故鉛筆削りを使わないかというと、まず芯の部分を多く出せるというのがあります。

鉛筆の芯が多く露出していると広い面を塗りやすい為、作業効率に差が出ます。

もう1つは、鉛筆削りより尖らせる事が可能です。
細かい表現やシャープな線を引く為には、尖っている方が都合が良い場合が多いです。

このように鉛筆削りでは難しい削りかたもカッターでやれば自由自在です。

最初は慣れていないので大変ですが、少しずつ練習していきましょう。
教室では小学校5年生ぐらいから教えています。

低学年の子供達には刃物危ないですからね。

 

削った鉛筆

上手に削れました。

 

もぐもぐタイムと黒猫と練り消し

もぐもぐタイムもぐもぐタイムもぐもぐタイム

今週のもぐもぐタイムです。
今回も美味しそうなお菓子が沢山集まりました。いつもありがとうございます。
先日、子供達の中からもぐもぐ係というのを決めました。

もぐもぐ係の子供達がしっかりと仕切ってくれていて、頼もしく感じています。

僕が黒猫好きということで、生徒様が黒猫グッズをプレゼントして下さったり、黒猫モチーフの私物を見せてくれたりすることがあります。

 

カボチャの置物

以前、生徒様がプレゼントして下さったハロウィンの置物です。
カボチャに乗った黒猫がとても可愛いです。自宅に飾らせていただいています。

西野カナの黒猫グッズ

そして、こちらは生徒様の私物なのですが、お洒落なバッグですよね。
西野カナさんのライブに行って買ってきたみたいです。
大人用みたいですが、チェーンを短くして小学校4年生の子が使っています。
最近の小学生はお洒落ですね。

「MEOW」という、猫をイメージして作られた曲があるそうで、ツアーグッズにも猫モチーフのものがあったそうです。他に白猫柄のミラー等があるそうですよ。

猫は愛くるしさやシルエットの綺麗さもあり、グッズや雑貨等でも人気が高い気がします。猫というだけで絵になりますからね。
展覧会等でも、不思議と猫を描いた作品が毎年多く観られます。
猫好きがとても多いのですね。

 

練りけしで作ったカボチャ

これは、小学校6年生の子供の生徒様が作った、練り消しのカボチャです。

自由に形を変えられる練り消しでカボチャを作っておりました。
鉛筆と比較すると分かると思いますが、物凄く小さいです。

注意出来ませんでした。

よく出来ていますし、僕も昔やっていたので…

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2018年10月17日