夏期講習
こんにちは、黒猫の美術教室です。
夏期特別講習が始まりました。
今回は第1回目の夏期講習の内容や様子についてご紹介できたらな…と思います。
どうかお付き合い宜しくお願いいたします。
はじめに
そういえば、夏期講習のご案内をホームページに上げるの忘れていました。
今気が付きましたね。
あんまり意味ないですが、後々上げておきますね。
夏期講習は、ほとんどの生徒様にお申し込みいただきました。
ご協力いただきました保護者様ありがとうございます。
日程の調整は、
なるべく同じ作業の子を集めたい
なるべく仲の良い子同士を一緒にしてあげたい
なるべく皆様のご希望の日程で行いたい…と色々考える事がありまして、難航いたしました。
ご希望に添えなかった保護者様、大変申し訳ありませんでした。
人数制限によりご希望に添えなかったケースもあります。
重ねてお詫び申し上げます。
沢山お申し込みいただきましたので、お気持ちに答えられるよう、精一杯頑張ります。
さて、夏期講習は、9時間ですね。
ある保護者様に9時間後には先生がおじいちゃんになっちゃうとご心配をいただきました。
結果から書くとおじいちゃんを通り越して、召されかけたと。
危うく向こうの世界に旅立つ所でした。
子供達も頑張っていました。
今回最年少が小学校二年生の生徒様でしたが、元々この子はものすごい集中力ですので、見ていた感じ全然余裕そうでしたよ。
むしろこちらが気を付かって、時々休憩しようか?と声をかけていた程です。
他の子も、長い時間良く頑張っていたと思います。
ほとんどの生徒様が9時間描ききりました。
本当、みんなすごい。
差し入れをいただきましてありがとうございました。
助手もいただいたようです。
お心遣い、本当にありがとうございます。
ブドウも一個いただきましたよ。
あのブドウがなければ9時間無理でしたね。
目標
さて、今回の夏期講習では生徒様それぞれに目標を設定して、予めお伝えしておりました。
(可能な限り保護者様にも)
その目標は、皆それぞれ違います。
これから書くのは、生徒様によってはやる気を無くす原因にもなりますので、お気をつけ下さい。
保護者様のご判断で、お子様にも見せて下さい。
現在展覧会に向けて、作品制作を行っておりますが、僕は作品が出来ればそれで良しとは思っておりません。
・自身と向き合い、今描ける最大限の絵を描き、画力を向上させる
作品完成は、その努力が形として残った、副産物のようなものです。
(変な書き方にはなりますが)皆の成長の為に、展覧会を利用して美術教育をする方が僕にとっては重要なんです。
さて、ここからがお子様がご覧になるにあたり注意ポイントです。
今回は、同じ絵を沢山描きます。
描けない子ほど多くなります。
基本的には、以下のようなルートを辿る子が多いと思います。
クリアしたら次に進みます。
①作品のデッサン
②水彩紙に作品のグリザイユ
③水彩紙に、作品を描く。
↓
失敗する
↓
僕が筆を入れて直す
↓
失敗する
↓
僕が筆を入れて直す
↓
失敗する
↓
僕が筆を入れて直す
↓
第1回完成
④水彩紙に、作品を描く
↓
失敗する
↓
僕が筆を入れて直す
↓
失敗する
↓
僕が筆を入れて直す
↓
第二回完成
※出来るようになるまで、第三回、第四回とループ
⑤キャンバスに作品を描く
このように、初期の作品には僕がガンガン筆を入れます。
めちゃめちゃ描きます。
子供達は、それを見てさらに描いてもらいます。
それで失敗します。
また僕が筆を入れます。
さらに失敗します。
またまた僕が筆を入れます。
これを繰り返し、徐々に失敗を少なくしていきます。
僕が筆をいれたり、口を出すのも少なくしていきます。
遠回りに感じますが、経験上これが最短で上手くなります。
補助輪を徐々に外す感じです。
ある程度描けるようになったら、キャンバスに移行してもらいます。(キャンバスは高価な為、水彩紙で練習です)
このキャンバス移行の判断は、僕がします。
ここまで来ると、ある程度描けるようになっているはずです。
また、水彩紙に描いた作品があるので、それを見ながら描く事もできます。
さらに、ここまできた子はかなり失敗を繰り返してきたと思いますので、キャンバスで同じ失敗はないでしょう。
こうまとめてみると③番あたりで脱落者が出てきそうで、こわいですね。
さて、デッサンと同じぐらい大切なのが、絵の具の技術と知識ですね。
この絵の具の技術というのが、基本的な事から、【スフマート】【グレーズ】など専門的なものまで行いますが、これらは一度できればそのあとはできます。
自転車が乗れるようになるのと一緒です。
僕が今の位置にまで来たのは、この絵の具や筆の技術がほとんどで、これらは僕がもっとも得意な部分というのもあり、教えやすいですし、黒猫ならではの部分かな…と思います。
皆には、頑張って習得してほしいですね。
さて、ここまで書いてきたパターンとは別のパターンの子もいます。
例えば、先程冒頭でご紹介した小学校二年生の生徒様を例に書きます。
こちらの生徒様は、人物を描きますが、今の時点で僕は、ある程度完成形が見えています。
その完成形に向かうまで、重要ポイントが二点。
・クロッキーの技術
・絵の具の技術
です。
絵の具の技術に関しましては、先日の夏期講習で行いました。
ちょっと見てみたかったので。
それがもう信じられないぐらい上手でした。
いや、元々上手というより、信じられないぐらいのスピードで吸収するイメージです。
スポンジです。
9時間やってみて、絵の具の心配はあまりないと思ってしまう程でした。
彼女は、僕と同じくテクニックで描くタイプのようです。
今後もさらに絵の具の練習は行いますが、それよりも大事になるのが
クロッキーの技術です。
これを時間の許す限り、作品に入る前に伸ばしたいです。
これが、作品の最終的な完成度に関わるのを知っているからです。
遠回りに見えるかもしれませんが、この子にとって、この子の作品にとってそれが最善の道だと確信しております。
この生徒様のように、別の最善の道があれば別プランの子もいます。
夏期講習に参加された生徒様には、全員プランを出しておりますので是非ご確認いただけたらと思います。
絵を紹介していく
今回は、デッサンから入る子、グリザイユから入る子、絵の具から入る子など様々です。
結果からいうと、想定以上に進みました。
デッサンだけで終わる予定の子がグリザイユまで進んだり
グリザイユで終わる予定だった子が着彩まで進んだり
予想以上に早く終わりそうなら、今後夏期講習の日程を減らすご相談をさせていただくケースもあると思います。
デッサンが出来ればグリザイユができます。
グリザイユが出来れば、着彩ができます。
これに関しましては、何回か書いた気がしますので、今回は割愛します。
まずは、デッサン、グリザイユをしっかり行うのが重要です。
ハムスターの子が二人います🐹
二人ともに同じサイズに描いてもらい、隣同士に展示するのが良い感じだと思います。
こちらの段階は、先程の話でいうとまだ③ですね。
ハムスターは、デッサン(形取り)がある程度出来れば簡単です。
めんどくさいのが毛の表現。
ぬいぐるみを描く子も同じ事が言えますが、この毛を描くテクニックを習得する必要があります。
諦めず、めんどくさがらず、描く努力が必要になります。
多分それが一番難しいです、きっと。
こちらの生徒様は、人物が主役の絵ですが、今回は脇役のイーゼルでグリザイユの練習、絵の具の練習を行いました。
グリザイユ、スフマート、グレーズ、グラデーションなどを習得して、完成までしました。
あとは、精度を上げるだけ。
あと3日
夏期講習はあと3日です。
皆様、出来る限りの事を頑張りましょう。
僕も頑張ります。
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