布
こんにちは、黒猫の美術教室です。
コロナウィルス、怖いですね。
これまでに経験のない事で、皆様不安な日々を送られていることと思います。
僕もその一人です。
先日の教室について、黒猫の美術教室としても、早急な対応と決断をしなければなりませんでした。
終息するまで教室を閉める事も考えましたが、教室を楽しみにしてくれている子の思いにも応えたい…。それでもやはり自粛をするのも一つではないか…。
とても悩みました。
最終的には、まなひかんが臨時休館等を発表していないこと、教室の翌日まで学校があるとのことを踏まえて、最大限の対策をした上で開講することといたしました。
だいたい半分くらいの生徒様が来てくれるかな…と考えておりましたが、実際は3分の2以上の生徒様が集まりました。
当日は、事前の体温測定のお願い、マスクの着用、手の消毒、もぐもぐタイムの休止等を徹底して行いました。
保護者の皆様にもご協力をいただきましてありがとうございました。
布
今回は布の描き方を指導しました。
簡単そうにみえて、ものすごく難しいのが「布」です。
描くのも難しいですが、子供達に説明するのもかなり難しいです。
難しい原因は、シワです。
これは大人でも難しいですね。
描き方としては、シワの【面】を探し、形を理解して描写します。
しかし、布のシワは、非常に認識しずらい面の変化があるため、これを認識できる目の良さと【面】の正しい認識が必須になります。
当然ですが、【面】が認識しづらい「布」は、【面】が認識しやすい「立方体」を描けないと描けません。
しかし、通常の小学生、中学生には【面】という概念すらありません。
いや、大人でも日頃から【面】を意識して生きている人なんていないでしょう。
大人であれば、ある程度立方体の認識がありますし、経験上からなんとなく理解もできるでしょう。
しかし、大人に教えるのとは訳が違い、子供達に説明するのは、とてつもなく大変な作業になります。
スターウォーズを知らない子にマンダロリアンとは何か説明するぐらい、大変なものです
マンダロリアン楽しいです。おすすめです
。
さて、話は戻りまして。
ここまで黒猫の美術教室では面、面とラーメン屋の頑固親父のように繰り返し言ってきました。
これは、いずれ布の描くとき、つまり【面】が認識しづらいモチーフに臨む際に、なるべくスムーズな理解ができるようにと思っての事だったんです。
まずですね、【面】を自然と意識する頭になるまでにものすごく苦労します。
学校教育でせめて【面】の説明ぐらいしておけば、少しは吸収しやすいと思うのですが…。
黒猫の美術教室に長く通っている子は、【面】の認識が高くなってきているため、割りとすんなり描けるかなと思いますが、
教室へ入った時期は皆それぞれ違うのでそう簡単にはいきません。
冒頭でも書きましたが、今回の指導はかなり難しい事になると予めわかっていましたので、僕の頭の中で入念なイメージトレーニングをして臨みました。
指導にて苦手意識を持たれるとそれこそ最悪ですので、アニメなどのキャラクターを使い、楽しく学べるように気を使いながらの指導でした。
実際にやってみて感じたのは、やはり【基礎画力】が高い子ほど、すんなり出来たかな…という印象です。
逆に【面】の意識が弱い子は苦労していました。
でも概ね満足出来る結果です。
思ったより出来たかなと思います。
あと、布などの柔らかいモチーフの方が得意なんだな…と感じた子も数人いましたので、これは収穫で、今後の指導に役立ちそうです。
難しい回でしたが、皆良く頑張りましたね。
夕方の時間では、中学校二年生の生徒様が小学生の子に紙で布のシワの模型を作って説明してくれていました。
なるほど、確かにそれだと分かりやすいです。
最後に、子供達が練習した布のデッサンを載せておきます。
学年は小学校一年生から中学校二年生までバラバラで、未完のものもあります。
まとめ
今後は布を含めた複数モチーフのデッサンを描く事になっていきますので、さらに難しくなります。
布が難しい子は、まず布のみに集中です。
【面】の認識が弱い子は、まず立方体に集中することから進めていきましょう。
焦りは禁物です。
先を急ぐのもおすすめできません。
じっくり、一つずつ確実に身に付けていくことが大切だと思います。
さて、次回は22日です。
※特別授業お申し込みの方は15日
今後の教室については、まなびかんの対応次第となりますが、今のところは通常通りの開催ができる予定です。
その頃までには落ち着いてくれることを願います。