方程式

黒猫

こんにちは、黒猫の美術教室です。

最近、僕の本業の方が鬼のように忙しいです。


あと一枚描いたら、しばらく暇になりますので、そうなれば子供達の絵に完全に集中できます。

その状況を作る為、僕は現在必死に描いています。


最近ブログもなかなか書けていませんでした。申し訳ありません。
子供達の絵ですが、気になっているところもあると思いますので、その辺りを少しご紹介出来たらと思います。お付き合いいただけましたら幸いです。

作品

最近、数名ですが完成した子がでてきました。
まだサインは入れてもらってません。黒猫は作品の中でも一部なのですが、今回たまたまですが黒猫の子達が早く完成しています。


また、進行状況はそれぞれですが、他の生徒様も皆いい感じです。

進行スピードはゆっくりゆっくりです。
ゆっくり進んでいるのには、理由があります。

それは成長させたいから。
その辺を次の章でご説明しています。

古典+◯◯=新しいもの

こんにちは、古典マスターの丸山です。
これは僕の絵。


子供達に教えている技術と全く同じもので描いています。
教室経由で新しい筆を買ってくれた人は、使用している筆も僕とほとんど一緒です。


少し僕の話を挟みますが、
僕は、西洋美術の古典だけを極端に鍛えた絵描きです。

ていうか、それしか出来ないかも。


古典を極めれば奥義になります。
現に僕はそれだけでここまできました。

その古典技法を子供達に教えています。
そういう教室は珍しいと思います。日本でどのくらいあるか分かりません。



僕と子供達が違うのは、その精度だけ。
そう、精度だけなんです。


子供達は、今までの練習で最低限の精度は上げましたがまだまだ伸びます。
それを感じますので、ゆっくり失敗しながら描いてもらってます。


ゆっくり覚えるしかありません。


僕なんか、二十代全てをここに使いましたからね。
だから独身です。
変な人だから独身な訳ではないです。
まぁ、ちょっとは変でしょうけど。


いや、絵描きの中では僕はまともな方だと思います。きっと。


いや、そんな事はどうでもよくて、才能のある若い皆はもっと早く習得ができるでしょう。
分かっている僕が教えているんですから。
子供のうちにそれを習得出来れば、なんでも出来るし、将来の可能性が無限に広がります。

基本、美術にしてもデザインにしても、サブカルチャーにしても


古典+◯◯=新しい何か


なので。


◯◯の部分は皆の好きなものをいれましょう。
僕とおんなじものを描いても駄目ですからね。

僕はそんなものは望んでない。
新しい時代にあった新しいものを作ってほしいです。


しかし、残念ながら今の美術界は古典の部分が空白で


◯◯+◯◯=落書き

古典-古典=落書き


これが多いです。
というか、ほとんどこれ。

もう見てらんない。


でも皆は、違う。

理解のある親御さんに学べる環境をもらっているんですから。
新しいものを生み出せる可能性があります。


だから今頑張りましょう。
他にやること沢山あるでしょうけど、くれぐれも後悔しないように。

明度、彩度

こんにちは、カラーマスターの丸山です。


これを今回書こうと思っていたのですが、話がそれて遠回りをしました。


さて、いきなり質問ですが、絵は何のために存在するでしょう。


哲学的な答えをすれば、いくらでも思い付きますが、一般的に考えると


飾る為です。


絵は飾るもの。観てもらって初めて意味を持つと言ってもいいです。
特に、長年渡り展示されたら、それは絵にとって最高の幸せでしょう。

今回描いた絵は最終的にお家に飾りますよね。

そうなった時に、ずっと飾れないようなキツイ絵は厳しい訳です。
では、ずっと飾れないようなキツイ絵とは何か。



明度、彩度がコントロールできていない絵です。


簡単にいうと、ビビッドカラーで見ているのがつらい…とかそういった感じです。


これは、大人の絵でも良くあります。
大人の展覧会でも普通にあるし、出来てない人多いです。


明度、彩度は、ホワイトと、ブラック(教室では手作りの黒)、濁色(茶色)でコントロールしていきます。
やり方は↑ですが、もうひとつ目を鍛える必要がありますので、経験を積むことが重要になります。


経験とは何かというと、色を作る事、繰り返し描く事です。


目を鍛える事により、明度彩度のコントロールが可能になり、この世界にあるあらゆるものを、絵の具で表現出来るようになります。


例えば街中を歩いていて、友達が看板を指差して、この色はどうやって作るのか聞いてきたら、どの絵の具とどの絵の具を混ぜれば出来るのか答えられる珍技を身に付けられると。

音楽でいうと、絶対音感みたいなものです。



ちなみに日常生活には全く役に立ちません。


学校のテストにも出ませんので、悪しからず。


あ、でも色彩検定とかには役に立ちますね。
デザインに興味のある子はいづれこちらの検定は習得するかもですね。



はい、また話がそれましたので、戻しまして。

今回子供達の絵は、カラーマスターの僕が子供達が色を作る段階から目を光らせております。
明度、彩度の調整をはかってアドバイスさせていただいています。


あと、あえて子供達には積極的に教えていませんが、色相学の要素も入れています。
なんで、子供達には積極的に色相学を教えていないかというと、色相学の知識が入ってしまうと、なかなか自由に色を選択出来なくなってしまうから。


色相学には補色というのがあります。


分かりやすくいうと、これは全ての有彩色に相性ばっちりの色があるということです。

 

では子供達が色相学を学んでしまうと何がおきるか。
自由に色を選べなくなります。


つまり相性ばっちりの補色、もしくはそれに近い関係の色しか選らばなくなってしまう可能性があり、僕的にはこれは無しかな…と考えています。
他の絵描きなら違う事を言うかもしれませんが、僕はそこは慎重になっています。

正しいかどうかは分かりません。



しかし、今回の作品には色相学の要素も入っています。
子供達には、色相学の説明はしないでヒントを上げつつ上手く色相学的に合う色に誘導している感じです。



ここまで長々と書いてまいりましたが、つまり今回皆が描いている絵は、明度彩度のコントロールをして、色相学的にもばっちり。ずっと飾っておけるような絵になっています。



お家に是非ずっと飾ってほしいです。


絵の存在意義はそこにあります。

 

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